満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

「ベンジャミン バトン 数奇な人生」(DVD)

2010-03-02 | 映画・ドラマ紹介


「ベンジャミン バトン 数奇な人生」ってなタイトルではあるが
「数奇な人生」っと一行で書くには、あまりにも数奇過ぎる人生のお話しである

2009年のアカデミー賞で有力視されていたが
先にレビューした「スラムドッグ・ミリオネア」に負けてしまった作品なのだ
とはいえ…13もの部門で候補にあがっただけのことはある(笑)

※少しネタバレしておるが…(笑)

ニューオリンズの駅に戦争で息子を失った時計職人「ガトー氏」が
「出来るなら息子を蘇らせたい」との願いで作った逆回転時計が設置される
その時計が設置された1918年、ボタンの製造工場を経営しているバトン家に
一人の息子が生まれる

息子誕生と共に最愛の妻を亡くしてしまった父親は、老人の姿で生まれた息子を
なんと老人ホームに捨ててしまう
そこで働く黒人夫婦に拾われた赤ん坊は、ベンジャミンと名づけられスクスク?と育つ

老人ホームには7回雷に打たれたが長生きしているジイ様や
(映画では6回雷に打たれるシーンが出るが、なぜか一回足りない…笑)
ピアノを教えてくれる老婆などが友達となる

その後、老人ホーム在住の老婆のもとへ遊びに来ていた孫娘と仲良くなり
すったもんだあるのだが、その娘と結婚する
一人の娘を授かり幸せな結婚生活かっ?っと思われたが
やがてベンジャミンは家族の元から姿を消すのである

それは80歳という姿で生まれ、日を追うごとに若返ってしまう彼の特異体質が原因であった
やがてニューオリンズ駅に設置されていた逆回転時計がデジタル時計に変えられた頃
赤ん坊の姿をしたベンジャミンは天に召されて行くのである

ざっと簡単に内容を説明すれば、こんな感じなのだが…
(ま、私の今までの人生の概略よりは、長いがの~アハハハハハハ)
上映時間が約3時間。多分…殆どの人が長いとは感じないと思う(笑)

物語で一番人をひき付ける部分は、「もっともらしいウソ」だと思う
この「ウソ」の部分が、在りえない設定であればあるほど、人は引き込まれる
また、その「ウソ」を包み込む状況が、真実に近ければ近いほど、人は没頭出来る。
そんな私独自の「物語の定義」に、スッポリとハマった作品であった(笑)

この映画は、見る側の年齢・性別・生き方によって可なり受ける印象が違うかもしれん
というのもこの映画、主人公のベンジャミンの気持ちが殆ど描かれていないのだ
回りの環境は目まぐるしく変化し、接する人の気持ちの変化は描かれているのに
肝心要の主人公の気持ちは、棒読みした小説のように描かれている

そんな状況に見ている側が疲れを感じ始めた頃に、この物語のストーリーテラーでもある
死にかけておる老婦人とその娘が居る現代へと、一気に引き戻されるのだ
この「閑話休題」パターン。邪魔と感じる向きもあるかもしれんが、良いスパイスでもある

私は正直、この物語の主人公であるベンジャミンはソコソコ幸せだったんじゃないかと…
思う(笑)

普通なら赤ちゃんは無力な分、中身は悪魔であっても姿・形は可愛らしく作られ
それなりに大人の庇護を受け易いように出来ておる。
その一番可愛らしい時期に、彼は老人の姿で生まれてしまう。
もちろん、生んだ母親の産道の都合もあるのでサイズは赤ちゃんサイズだが
それでも普通の人間から見れば抱き上げるのに躊躇してしまう姿だ

ところが…幸いなことに彼が捨てられた場所が老人ホームであったため
回り全部が老人なもんで、彼は全然目立たない(笑)
昔、スピルバーグ監督の「E.T」のワンシーンに
「E.T」が家族から身を隠すのに使った場所が、沢山のヌイグルミの中ってな場面があった
老人の姿で生まれてきても、老人の中に紛れておれば皆、一緒ってやつである(ハハハハ)

しかも、多少幼児語であってもボケ老人にしか見えないし
回りは10年以内に亡くなって行くで入れ替わりが激しいし
ベンジャミンが若くなっているように感じたとしても、自分がボケたか?としか思わん

10代になると、ベンジャミンの見かけは60代となる
流石に老人ホームに居るには目立つようになってくると、彼は外の世界へ出てゆく
これがまた…絶妙なタイミングでの~(アハハハハハ)

見かけは中年だが、中身は17歳だと想像してみてくれ

童貞だとバレ、連れて行かれた娼館では…見かけは中年だが女性が呆れるほど元気ぞ
60代なのに…心は少年ってな中年男性は、現代の還暦過ぎの男性にとっては憧れぞ
そんな男性に憧れる女性だって沢山居るだ~(笑)

40代で心と体がマッチするてのも、実に丁度エエ。

もっとも羨ましいのが…50代で30代の肉体。60代で20代の肉体を持てるってことだ。
今の私が20歳も若い肉体を持つのだぞ~~。これが興奮せずにいられるかい?(ハハハハ)

で、本来薄汚い老人の姿になり介護を受ける頃には…
天使のような可愛い姿となるのだ。

ただ一点。愛する人と長くは一緒に居られないってな難点があるが…
それを差っぴいても、私しゃ彼を羨ましいと思っただ~

彼の事を子供のころから知っている女性と結婚し
なおかつ彼女には人にモノを教える技術があり、お金を稼ぐすべがある
なのになぜ彼女の元を去らねばならなかったのか?に関しては少々疑問が残るがの
ま、彼女を将来に渡って幸せに出来ない苦しさに彼が耐えられなかったのかもの~

本来なら彼の特異な生態が世間にバレれば、病院に隔離されモルモットになるだ
一生日の目を見ない生活だってあったのだ
それが世界を巡り、恋もし、6~7歳の姿になった時に、丁度良くボケるのだ(笑)

しかも…彼は…ブラッドピットだときておる(ブワハハハハハハ)

ココ。一番肝心な所ぞ(アハハハハハ)
みにくいアヒルの子であっても、白鳥になれるなら幼少期の辛さなんてどって事ないだ
みにくいアヒルの子が、長じて、みにくい鴨にしかなれないのなら辛さも持続するがの~

ああ~~。思いっきり書いただ(ガハハハハハハ)
でも、も一つ最後に言わせてくれな

「私も、若返りたいよ~~~~ん」
この最後の一言が、長々と書いた「ベンジャミン バトン 数奇な人生」の感想である(笑)

簡単に言えば…一言で済むのな・・・(ガハハハハハハ)

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