この 薄っすらと黄金色した液体って …
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水炊きである
子供の頃 母がよく作っていた 鳥の鍋
ぽん酢の旨さすら理解できない子供には
何の味もしない
ただ 酸っぱい醤油で食べる 質素な食べ物でしかなかった
昔は 今ほど色んなだしの 鍋の素があったわけでもなく
我が家は 水炊きが冬の定番
どちらかと云うと 苦手な鍋だった
数日前
娘が突然「水炊きが食べたい」と云ってきて
どこからの情報だろうと思いつつ
作ってやろうってことになった
で あらためて調べてみると
本格的にやったら 鳥のがらからスープを作り
果汁でぽん酢を作ったり
かなり奥の深い食べ物であることが判ったし
大勢のひとが 美味しいお鍋と絶賛しているのも 知った
でも 鳥がらを2時間も煮込む余裕も 財力もないので
30分 骨付きの鶏肉を煮込み
鍋ごとバスタオルで包み 更に 防寒用のシートで包み
30分置く これを二度繰り返し
かなり 熱の入ったスープが完成した
あとは 安いエノキ 豆腐 白滝 肉団子を少々
昆布のぽん酢でいただく前に
透明なスープを味わってみた
旨い …
コクがある え? 私の知ってる水炊きのスープなんて
白湯に近かったぞ
これは どういう状況だ?
これが 本当の水炊きなのか!?
娘もスープを味わい 残ったスープで また別のスープを作って欲しいと云う
とにもかくにも スープの旨さが 尋常じゃない
ぽん酢でいただいても 勿論おいしかった
明日の 娘の朝食用に このスープでうどんつゆを作った
残りは 野菜スープにでもしようかな
水炊き 侮れない
この冬 何度も我が家の食卓に 登場するような予感。