ひとつの 命が潰えた
でもそれを ここまで支えてきた人たちの 愛情
それが 手に取るように 判った 感じた そんな日
スタッフのお母様が亡くなったのは 22日
私が つくづく厄介だと
父親を 病院に返した日
そこから 時間は止まっている
仕事は 休業
私はずっと 何も考えずにいた
ひたすら掃除をし 考えないようにしていた
初七日までは 休日と云われ
考えないようにしていた
深く考えたら 私は 自分が壊れると 想って
もう 今は 遠い昔
末期の癌の母親を ひたすら 庇っていた日
父は 仕事優先で 妹は 最近できた彼氏優先で
私だけが 会社勤めをしながら 毎日 母の病院に通っていた
家族全員を 恨んでいた
父には 父の事情があっての事だろうに
けど
仕事の後は 部屋にひきこもり 尺八を吹いていた父
午前様になるまで遊んでいた 高校生の妹
私だけが
私だけが
末期の母と 向き合って 心が壊れそうで
病院前で お酒を飲まないと 笑顔が作れなくて
誰にも 助けを 求められないで
母が ただ 愛しくて
母に対する 今までの自分の態度が 赦せなくて
気が
狂いそうだった
あの頃の自分 弱すぎたよね …
母を失った彼女に 云いたかったことは ある
アナタノオカアサマハ キット シアワセダッタ
ガンバッタネ
でも
気持ちがいっぱいになって 云えなかった
何を彼女に云ったのかすら 覚えていない
嗚呼 これからも
こんなことは 続くのだろうな
そういう世代だから 仕方のないこと
でも それを乗り越えて 自分は生きてゆく …
話は変わるけど
未来の話
若い世代が 選択を迫られていた
娘
理数系に 進むらしい
まだ 未来が見えない彼女は 混乱している
私も あの子の未来が見えない
何故 見えないの
きっと 眩しすぎる所為だ
道は もう 続いている
貴女が 選ぶだけ
何でもいい
健やかで 充実した人生を 送れればそれでいい。