プリメイラ Honolulu

袰岩奈々のホノルル・カフェぶらぶら日記。
こちらもどうぞ→ https://note.com/nana_horoiwa

「盆唄」見ました

2019-10-06 11:35:42 | Life in Hawaii
盆唄、見ました。2重、3重の意味が織り込まれてて、
なぜここで?と思うところで涙が出てくる。
2011年3月の末にハワイ移民した身としては、
感情移入しないで見る方が難しい。

福島での原発事故について、
ハワイのピラティスの先生が、
「福島には世界中の叡智が集まり、
世界で一番、きれいなところになる」
と断言していて、
ああ、そういう可能性もあるよね、
とかなり本気で
世界中の科学者たちが、
土地と人々を助けようとする、
というストーリーを信じてた。
でも、そうはなっていない。

岩根愛さんは盆ダンスを見たことが
このドキュメンタリーのきっかけだと
おっしゃっていたが、私もハワイに来て、
一番ショックを受けたものが
盆ダンスだった。
彼女とは曹洞ミッションで直子さんの
紹介で知り合った。
その時は知らなかったのだけど、
監督の中江祐司さんとも出会ってる。

ハワイで日系の方と知り合ったり、
お寺に関わったりする中で、
それまで全く知らなかった、
ハワイでの日本人の歴史やお寺の役割や
盆ダンスのことごとが見えるようになって、
切ないような、意外なような思いをした。
ハワイ報知の体験も大きい。
とにかく盆ダンスがどこで行われるかが、
新聞で大々的に超重要案件として掲載されるのだ。

ハワイという地の多重性のどこにチューンすればいいのか、
したいのか、未だによくわからないまま、
日本と仕事を喪失したグリーフの霧の中から
少し這い出してきたところで出会った、
ハワイと福島とを盆唄でつないだドキュメンタリー。
「これまで」と「今、ここ」は見えてきた。
さてこの先は? ここからどこへ行くのかについて、
しみじみ思いを巡らせることになった。
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お寺でダラダラ

2019-10-04 08:16:37 | お寺
金曜日は仕事が無い日なので、
お寺に行く日にしている。
原稿を書いたり、本を読んだり、
ネットサーフィンをしたり。

お寺にいるよ〜と言っておくと、
友達が遊びに来てくれたり、
今日はお寺のキッチンでお料理教室やってるよ〜
という人と会えたりする。
たまたま、バナナの葉が必要だとやって来た友人にも
久しぶりに出会えたりする。

お寺は駐車場が広いし、
なんか開放的だし、
自分のペースでの動きを取り戻すのに
ピッタリな場所。

しかも、ニュースレターの名前がクエなので
お昼時には美味しいご飯にありつける。
今日は昨日、わざわざTKGまで行って
買って来てくれた生で食べられる卵が
あったので、卵かけご飯とサラダと
花豆の甘煮。美味しかった!

そんなこともできるお寺。
これからどう存続していくか。
みんなが緩やかにつながれる場所として、
何かシェアして学べる場所として、
何かできるプラットホームにできたら、
楽しいのではないかなぁと思いを巡らす
一日でした。

良かったら、遊びに来て下さい。
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岩根愛さんのBook Talkに行きました

2019-10-03 19:30:57 | Life in Hawaii
ドリスデュークシアターでの
盆唄の上映にさきだって
この映画のそもそのもキッカケになった
写真家の岩根愛さんのbook talkに行ってきました。
木村伊兵衛写真賞を受賞したKIPUKAのBook Talkです。

ハワイの盆ダンスの衝撃は
私にとってもとても大きくて、
これは何か、形にできるといいのになぁと
思っていたので、岩根愛さんが
ストーリー満載の素晴らしい写真集としてまとめ、
盆唄として、福島に絡めた映画として完成したことは、
とても素晴らしいなぁと思っているのです。

映画は土曜日に見に行く予定なので、
映画のことはまた、後ほど。
今日のお話の最後に映画のトレーラーを流したのですが、
その中で去年の11月に亡くなった
曹洞ミッションの駒形総監の奥様で、
ハワイに太鼓を広めたフェイさんが映ってて、
思わずうるうるしてしまいました。
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漫画「君たちはどう生きるか」読みました

2019-10-03 10:30:22 | 読んだ本
昨日の続きで例えると、
一つの縦糸的になるお話。
大人が思春期の子どもに向けて
真面目に、一生懸命に語りかける、
ということ自体にきっととても意味がある。

価値観として「自分とは違うなぁ」と
思ったとしても、大人がしっかり関わろうとしてくれる、
とか、あなたのこと、一生懸命、考えようとしているよ、
生きるって、こういうことだと思うよ、とか
こんなことを考えるのってイイと思うよ、とか
が伝わってくることがとても大事なのだと思う。

内容で引っかかるのは「男として」的な
言い回しがいっぱいあるところ。
「世の中の発達のために」という視点。
でも、吉野源三郎さんは明治32年の生まれ。
この本が書かれたのは1937年。
旧制中学の学生向けとのことだから、
私の父親世代ぐらいを想定して書いていると考えれば、
まあ、当然といえば当然な書かれよう。

吉野源三郎さんは岩波新書を創刊した人で、
岩波少年文庫の創設にも尽力した人だそうなので、
新書(そのころは岩波しかなかったから)を
読むのがカッコイイと思ってて、
古畑種基著「血液型の話」とか愛読してたことや
「ドリトル先生」や「星の王子様」とか、思えば、
いっぱい、いっぱいお世話になってたのだなぁと感慨深い。

それにしても、この本が200万部売れた
ということがびっくりだなぁ。
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パロロ本願寺ニュースレター「KUYE 倶会 (unity)」のこと

2019-10-02 10:15:04 | お寺
パロロ本願寺の藤森住職、通称ノリさんは、
毎月「倶会」というニュースレターを出している。
読みは「くえ」。
昼時にお寺に行くと、
何か食べさせてもらえるので、
ぴったりな名前なのだが、
意味はunityだそうだ。

昨日もニュースレターの発送作業があり、
その時間、手のあいている人が集まって、
400通以上を発送する。
おしゃべりしながらの手作業は、
みんなで近況をシェアできて楽しい。
そして、終了後にはおきまりのランチ。

その時に、ニュースレターの日本語部分に
書いてくださった内容の話が出て、面白かった。
以下、ニュースレターから、
ノリさんの文章の引用です。


『拠り所のことを思っていると、正信偈の「依修多羅顕真実」との教えが気になってきたのです。
「修多羅に依って真実を顕す」とは、どういうことか?「修多羅」とは、お経、ブッタの教えのことを言います。
インド語でのスートラの漢訳なんです。余談ですが、こないだフイリピンのお友達がタガログ語にも、
スートラという言葉があり、インドからきたのではと言ってました。
英語でもsuture という言葉、手術用の縫い糸を言うそうです。スートラがシルクロードを渡って広がったのでしょうかね?
おもしろいですね。ところでその「修多羅」との持つ意味は、織物の縦糸という意味です。
過去、現在、未来へと縦に貫いている普遍的なものを表わしているそうです。
もう一方、横糸は、常に、移り変わって行くもの、あてにならないもの、私の生活を表しているようです。
この言葉は、つまり、真実に生きるとは、決して私が「真実」であるかどうかを判断するような「真実」でなくて、
「修多羅」なる未来、現在、過去をつらぬくものを「依」り所にしたときに「真実」なる生き方ができるんだよと、
親鸞は、示唆しているように思えてきます。』


この後にグレタさんの気候変動についてのスピーチや、
今度、パロロ本願寺でスピーチしてくださる
ロバート梶原さんの話や、
植木等の「スーダラ節」のスーダラは
このスートラのことだという話や、
中島みゆきの「糸」の話があったりして面白いのですが、
これを聞いて、そうか、宗教者は縦糸にスートラを思うのか、と
いつもあんまりお坊さんっぽくないノリさんが、
仏教者なんだよなぁと妙に納得。

自分のことで考えてみれば、
スートラを拠り所、という感じではないけれど、
その一部分は「いいなぁ」と思っている。
ただ、スートラだけではなく、
いろんなところのいろんなものから
「いいなぁ」を持ってきて縦糸的にしているようだ。

織物をしたことがある人は知っていると思うが、
縦糸を張るのはとっても手がかかる。
糸の長さを調整したり、
綜絖に一本おきに糸を通したり、
上手に巻き取って、
いい感じの張り具合を保ったり。
縦糸が張れれば、あとはるんるんと
左右に糸を通して織ることができる。

ノリさんのお話に乗って考えるとすると、
縦糸を「これで行こう」と思うまで
結構、大変だし、これで行こう、と思ってからも
いい具合に織り進めるような状態に持って行くまで
ちょいと手間がかかる。
そういう意味では、途中で色を変えたくなったり、
幅を広げたくなったり、
うっかり横糸を引っ張りすぎて、
ひきつれてみたり。
縦糸について思うだけで、いろいろイメージが広がる。

人生が織物に例えられるのも、
むべなるかな、だなぁと思ったのでした。

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