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めったになく苦戦の日々が続くが、一日とばしの風呂に入る前に読んだ毎日新聞「発言」欄、津村記久子の「春から新しく働く人に」がざらざらと疲れきったからだを楽にした。
いくつか引用しよう。
「今まで生きてきて、もっとも不安だった時期というのは、最初の会社に入社した頃だったと思う」…「要するに、びっくりするくらいつまらなかった」…「会社員に向いていないのでないかと悩んだ時期もあったのだが、そこまでひどくなかったということに気付けたのだった」…「だから、この春から新しく働く皆さんには、先のことはわからない、としか言いようがない」…「仕事という、人生で最大の、できればやりたくないものの中に、小さく光るものを見つけたなら、それはもうこっちのものだと言える」…「それこそが光で、おそらく不意に訪れる」
思い出したのは、内田樹におしえてもらったレヴィナスの「遅れ」。さて、続きに入って「こっちのもの」にしよう。