沖縄帰省録 その１３…

(つづき)
基地問題をめぐる騒動で一躍有名になってしまった沖縄県北部の東海岸だが 実際のところは僕が小さい頃からそうであるように 過疎化がとめどなく進み、ほんとに地域振興を考えているとしたら全く筋違いな建築物だけが 異様な雰囲気を醸し出している。

巨額の資金が投じられているというわりに あいかわらず活力がなく、コンビニさえないのはどういう事だろう…(あ！ひとつだけあったか)こういう現実を目の当たりにすると ネットの内外で机上の空論を重ねるよりも、一度この現実を見にきて欲しいと切に願うばかりだが“平穏”だけを求めている現地の人たちを思うと それも迷惑な話なのかなと思った。

兄貴にお願いし、東海岸を一望できるという“ジュゴンの見える丘”に連れてってもらった。

パラグライダーをやる人たち以外は行かない場所で、悪路を突き進んだうえ 終いには道路さえ無くなり歩かなければならず、観光客にはまず勧められない場所だ。けれど丘からの眺めは絶景で、こんな綺麗な海だったんだなと 沖縄を離れた今頃になって初めて気づかされた(沖縄にいた頃は綺麗な海に対し 何も思うことはなかった)

丘からの絶景を楽しんだあとは 父親も合流して海辺でバーベキューをした。兄貴が近くのスーパーで買った何てことない食材だったが 海を眺めながらの食事は最高だった。

(沖縄帰省録 おわり)