とあるパーティの席でのこと。母親に連れてこられていた三歳の男の子トニーが、
突然母親に向かって「おしっこしたい」と大声で叫んだ。
息子の無作法に母親は思わず顔を赤らめ、彼にそっと言った。
「これからはおしっこをしたくなったら『歌を歌いたい』と言ってごらん。そうすれば私はお前がおしっこをしたいのだとすぐ分かるからね」
「『歌を歌いたい』だね?うん、わかった。これからはそう言うよ」
そして、その日の夜――
父親と母親の間に寝ていたトニーは、おしっこをしたくなって目を覚ました。
そこで父親を起こして「歌を歌いたい」と言った。
何も知らない父親はびっくりして言った。
「夜中は歌を歌う時間じゃないよ。明日まで我慢しなさい」
しかしおしっこが漏れそうなトニーは、どうしても今じゃないとだめと言う。
「じゃあ、布団の中でいいから、お父さんの耳元で静かに歌ってごらん
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