2015年2月11日に日本列島が切断される!? 「魔の水曜日」について緊急考察!!
2015年がスタートし、早くも1カ月以上が過ぎた。最近、一部で「今年の2月前後に大地震が起きる」という内容の噂が広がっているようだ。『Yahoo!知恵袋』には、「2015年2月11日に日本列島で未曾有の大地震が発生すると、予言者の方々の意見をもとに算出予測しているのですが、不安でたまりません」という質問も投稿されている。今回は、本当にこの2月に未曾有の大災害が起きてしまうのか、真偽の程を探ってみることにしたい。
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■噂の背景には、松原照子氏の予言?
さて、前述の投稿を目にした筆者は、改めてカレンダー上で2月11日を確認してみた。するとこの日は、国民の休日(「建国記念の日」)となっている。そこで初めて、ハッと気がついたのだ。恐らくこの投稿者は、筆者が以前指摘した、松原照子氏の「魔の水曜日」の予言を前提に語っているのだろうと。
ブログ上で東日本大震災を予言したことで一躍有名になった松原氏だが、実は30年ほど前から『月刊ムー』(学習研究社)が特集を組むなど、一部ではよく知られた存在だった。氏は1987年1月に『宇宙からの大予言 ― 迫り来る今世紀最大の恐怖にそなえよ』(現代書林)を上梓しており、その中で10ページもの紙面を割いて語られている最も恐ろしい予言こそ、「魔の水曜日」と呼ばれる大災害の連鎖なのだ。
その内容とは、関東地方の地震(M6.8程度)から始まり、東海地方で大地震発生、高さ80m~120mの津波と続き、さらに伊豆半島から日本海へ向けて亀裂が走り、最終的には「日本列島切断」に至るというものだ。その発端が水曜日であり、カレンダー上で赤く見えたために祝日ではないかというのだ。
もっとも、すでに30年近く前の予言であるため、ハズレたものとして片付けるべきという意見もあるだろう。松原氏自身も、昨年3月の東京講演会で「この大災害は、われわれの目の黒いうちは起きない」と語ったとされる。そのため筆者は、「魔の水曜日」に関する予言をネット上に広めた張本人として、かねてから訂正する機会を窺っていた。しかし、それでもなお完全に否定することを戸惑う要素もあるのだ。
■気になる異変
松原氏が語る「魔の水曜日」の果て、すなわち「日本列島切断」とは、「糸魚川静岡構造線」(略称:「糸静線」)と呼ばれる大規模な断層帯が割れるという未曾有の事態を指す
そして昨年11月22日、「長野県神城断層地震」が発生しているが、実はこの地震こそ、糸静線の一部を成す「神城断層」が動いたことが原因だったのだ。これは、糸静線に何らかの異変が起きていることを意味するのではないか。実際、そのような事態を危惧している識者も多いのだ。
医師・長田明子氏
ご神託に基づく予言を行うことで知られる医師・長田明子氏も、「糸静線」切断を危惧する1人だ。2006年の著書『神々からのメッセージ2(予言編)』(新星出版)によると、長田氏は「北海道日本海側、宮城県太平洋側地震・津波準備してそなえておきたまえ」というご神託を授かり、3.11の地震・津波を予知したという。氏は同書で「日本列島を縦断するような谷や川もでき、大きく地形は変化するであろう」というご神託を紹介し、新潟から富士山を通るルートの地殻変動を警告している。
天文家・串田嘉男氏
FM電波の観測によって地震予知を行う天文家・串田嘉男氏は、以前から2015年2月中旬に「糸静線」に近い琵琶湖周辺で、M7規模の大地震が起きることを予測していた。その後、前兆現象の収束が見られないため、予測は4月中旬以降に訂正されたが、気になる点ではある。
東大名誉教授・村井俊治氏
昨年の「長野県神城断層地震」発生を的中させた東大名誉教授・村井俊治氏は、今年初頭に大きな地震が起きる可能性を示唆している。昨年9月3日発行のメールマガジンでは、「長野県、群馬県、栃木県、岐阜県の山脈地帯にまとまった異常変動が見られ、要警戒」としていた。
新潟大学理学部講師・小林健太氏
昨年の「長野県神城断層地震」について「フォッサマグナが形成されたころの断層が再び活動したといえる。周辺にある活断層が、場合によっては活動する可能性は否定できない」(2014年11月25日、「テレ朝news」)と語っているのは、新潟大学理学部講師の小林健太氏だ。フォッサマグナとは、西の縁を「糸静線」、東の縁を「新発田小出構造線」及び「柏崎千葉構造線」とする地帯だ。
神戸大学名誉教授・石橋克彦氏
「糸静線」の異変を危惧する学者は他にもいる。神戸大学名誉教授・石橋克彦氏は、2011年12月16日の日本記者クラブ主催の記者会見で、東日本大震災の影響により、南海トラフ地震と糸静線が動く大地震が発生し、それらが連動してM9クラスの巨大地震となる可能性を示唆している。
こうしてみると、松原氏の30年近く前の予言は、「糸静線」の一部が動いたという点も含め、現実となった面もあるという解釈ができるかもしれない。松原氏が予言する「魔の水曜日」が今月11日のことではなかったとしても、糸静線の異変には常に警戒しなければならないだろう。
(文=百瀬直也)
※画像は「Wikipedia」より(糸静線は左側の青線)