道尾秀介 著
ラジオパーソナリティの恭太郎は、素敵な声と冴えない容姿の持ち主。
バー「if」に集まる仲間たちの話を面白おかしくつくり変え、リスナーに届けていた。
大雨の夜、びしょ濡れの美女がバーに迷い込み、彼らは「ある殺害計画」を手伝わされることに。
意図不明の指示に振り回され、一緒の時間を過ごすうち、恭太郎は彼女に心惹かれていく。
「僕はこの人が大好きなのだ」。秘められた想いが胸を打つ、感涙必至のエンタメ小説。
深夜のラジオと常連だけが集うBARにて繰り広げられる、若干軽めのサスペンスって感じでしょうか。
道尾さん常連としては、彼らしい一冊の仕上がりに私は納得しました。
ダークな道尾氏ではなく、若干ポップより?
それでいて読み切ってしまえば、道尾氏の文章の裏に隠された真実に胸に熱い物を感じずにいられない。
そしてピンチをラジオの持つ力を武器に敵に立ち向かう、そして弱きを救う、ラジオ好きの私としては染みましたね
ラジオリスナーなら多少なりとも感じる物があるのではないでしょうか。
もちろん小説としてもとても面白かったです。
出会って良かった。