宣伝会議賞一次審査の結果を確認いたしましたので、
とりあえず一次審査を落ちた課題の反省、というものを
数回にわけてやってみたいな、と思います。
第3回はこちらから。
9:グルメ杵屋
課題:そじ坊の魅力を伝えるアイデア
よかった、食べにいける店だ。
ということで、前に行った記憶や調べた情報で何案か下敷きを考えた後
実際に行って定食を食べてきました。
「わさびが切れてたな、ざるそば食べて帰ろうか。」
「全国どこでも、江戸っ子気分の昼下がり。」
「「酒を呑まないならそば屋に行かなければいい」
そんな意見には、我々は真っ向から反対します。」
「かきこむ、すする、つまむ、ちびちびやる。」
「家族とも、
恋人とも、
同僚とも、
一人でも、
使えるお店です。」
『呑める和風ファミレス』であり、『生わさびを持ち帰れる店』をポイントにして
家族連れから昼下がりの一人呑みまでをそれぞれ焦点を当ててみましたが、
もうひとひねり、が足りなかった模様。
10:クレディセゾン
課題:カードのポイント運用サービスの周知
「溜まったポイントを運用して増やせる」という感覚がよくわからなく、
思い切り後回しにしていた課題です。
『お年寄りに説明する感じでどうだろう』という切り口から、
「気がつきゃ溜まってるものを、さらに意識して増やせるのかい。
いいねぇ、それ。」
「買い物で得して、もっと得する方法があるのか。
頑張ってるんだねぇ。」
などの方向性を提案してみるも、やはりサービスを自分自身で理解できてない感じもあり。
11:工学院大学
課題:女子高校生が理系を志したくなるアイデア
思いいれが強いけど全滅した課題その1。
最初から「今更リケジョってどうなん?」と思っていたところに、
会期中に降ってきた東京医科大学などの一連の女子足切り問題。
「こんな中で安易に女子高校生に『リケジョになってみない?』というコピー書けるのか?」
という自問自答があったり、「そもそも理系選ぶのに性差って関係あるのか?」
「社会に女子に理系を選択させない何か(求人など)があるのでは?」と考え、
「女子が理系を志せる社会へと変革するアイデア」という方向性を見出しました。
「ようこそ、バカのふりをしなくていい世界へ。」
「「女性」という役割が演じられるなら、
「女性研究者」という役割も、演じてみませんか。」
「ここに来るまでに戦わなければいけなかったあなたに、
わたしたちはできるかぎりのものを用意しなくてはいけない。」
「この道を選んだあなたを、後悔させない大人でありたい。」
「人間は、性別にかかわらず、同じ物理法則上に生きている、はずです。」
「女性が研究したから素晴らしいんじゃない、
「あなた」が研究したから素晴らしいんだ。」
「4年後のあなたを「必要ない」という企業は、きっともう社会に必要のない企業だと思う。」
ユーモアをもっとまぶし、耳障りのいい言葉にしてしまえば
もっと評価されたかもしれないけれど、
このテーマではどうしてもこういう言葉しか選べなかった。
一次審査のコピーライターの方々や、工学院大学の広報の人は
どんな言葉を選んだのかを、実は楽しみにしているのです。