『失踪症候群』 『誘拐症候群』と、きて『症候群』シリーズ第三弾にして完結編、『殺人症候群』を、ようやく読みました。
怒濤の1100枚!という大作で、本の厚さもハンパなく、前二作の出来具合(ホント、つまらなかったんだよ)によって、果たして読み通せるだろうか?という不安に駆られつつも読み始めましたが、なんのことはない、みるみるうちにその世界にハマり込み、あれよあれよと云う間に読み終わりました。
これぞ、貫井徳郎の真骨頂!って具合で、
「大切な人を殺した相手に復讐するのは悪か?」
「この世の正義とはいったい何か?」
という、大きくて重いテーマを、あまりにも手緩い「少年法」や、あやふやなまま結論を迎えてしまう「精神鑑定」等々の問題を絡めながらザクザクと話が進んでいきます。
そしてその問題を作者なりに結論付けるふうでもなく、読みながらこちらも様々な想いに悩み、考えさせられる・・・やっぱり、貫井徳郎はこういう社会派的な小説が性に合ってるんだろうなぁ、と、つくづく思ってしまいました。
この作品の為の礎に、前二作があったんだなぁ、と思えば、前二作もそれなりに良かったよなぁ、なんて思えてしまうほど今作の出来は素晴らしかったです。
貫井作品、『アタリ』のときはホント、デカイ『アタリ』なので、止められません。
ミステリ的要素もあることはあるんですが、それよりも『復讐』というテーマの方がとても重厚で、読後はかなりの後味の悪さは残りますが、内容的にはこれ以上ないくらいの問題意識を得られます。そんじょそこらのミステリ小説とは訳が違うのは、確かです。
それにしても、これだけの文量を飽きることなく読ませる貫井氏の力量に、感嘆の声を上げずにはいられません。
怒濤の1100枚!という大作で、本の厚さもハンパなく、前二作の出来具合(ホント、つまらなかったんだよ)によって、果たして読み通せるだろうか?という不安に駆られつつも読み始めましたが、なんのことはない、みるみるうちにその世界にハマり込み、あれよあれよと云う間に読み終わりました。
これぞ、貫井徳郎の真骨頂!って具合で、
「大切な人を殺した相手に復讐するのは悪か?」
「この世の正義とはいったい何か?」
という、大きくて重いテーマを、あまりにも手緩い「少年法」や、あやふやなまま結論を迎えてしまう「精神鑑定」等々の問題を絡めながらザクザクと話が進んでいきます。
そしてその問題を作者なりに結論付けるふうでもなく、読みながらこちらも様々な想いに悩み、考えさせられる・・・やっぱり、貫井徳郎はこういう社会派的な小説が性に合ってるんだろうなぁ、と、つくづく思ってしまいました。
この作品の為の礎に、前二作があったんだなぁ、と思えば、前二作もそれなりに良かったよなぁ、なんて思えてしまうほど今作の出来は素晴らしかったです。
貫井作品、『アタリ』のときはホント、デカイ『アタリ』なので、止められません。
ミステリ的要素もあることはあるんですが、それよりも『復讐』というテーマの方がとても重厚で、読後はかなりの後味の悪さは残りますが、内容的にはこれ以上ないくらいの問題意識を得られます。そんじょそこらのミステリ小説とは訳が違うのは、確かです。
それにしても、これだけの文量を飽きることなく読ませる貫井氏の力量に、感嘆の声を上げずにはいられません。