雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

逃亡くそたわけ/絲山 秋子

2009-05-27 | 小説
 すごいタイトルだな(笑)

 なるほど「逃亡」ってだけあって、思いがけずの九州あっちこっちめぐりの珍道中小説でおもしろかった。

 特に追われている感は読んでいるほうにはないんだけど、躁状態の主人公がとにかく焦燥感にかられていて、なんだかこちらもドキドキしてしまった。

 九州を、あてどもなく車で走る旅。逃亡ではなかったら、とても気持ち良いだろうなぁ。

 イタリアのパスタより、博多のラーメンかな、やっぱオレには。
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ももこの世界あっちこっちめぐり/さくら ももこ

2009-05-27 | 小説
 さくらももこの旅行エッセイ。

 旅モノは、すこぶる好物なので、尚且つさくらももこなので、期待して読んだのだが、どうやら自分は『海外』にはあまり興味が湧かないらしい……。そういえば、切実に「海外旅行したい」とかあんまし思わない。そりゃ、行けばきっと、国内では決して体験できない、あんなことやこんなこと、そしてさぞかし度肝を抜かれる風景にお目にかかれるのだろう、と思うのだが、それだけの(海外行けるだけの)銭があるなら、まずは国内のあんなとこやこんなとこへ行きたいなぁ、と思ってしまう。

 それでも、このエッセイを読んでて、「あぁ、死ぬ前に一度は行ってみたいなぁ」と思ったのがイタリア。でもそんなに切実な思いではなく、誰かに「どこか一ヶ所だけ外国に連れてってやる」って言われたら、くらいで、自分の銭で行こうとは思わない。
 それに、イタリアに惹かれた理由が「本場のスパゲティを喰いたい」くらいなので、なんか、すぐにどうでもいいか…って思える。

 そんな人間が海外旅行記なんか読むなよ、とか思うが、海外でも国内でも、やはり日常から切り離される『旅』というものに、たまらない魅力をかき立てられるのだ。
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