≪維新の騒擾燻る帝都東京の武家屋敷で青年軍人が殺された。被害者の友人で公家の三男坊九条惟親は事件解決を依頼されるが、容疑者、動機、殺害方法、全て不明。調査が進むほどに謎は更なる謎を呼ぶ。困惑した九条は博学の変人朱芳慶尚に助言を求めるが…。卓抜な構成と精妙な描写で圧倒する傑作本格ミステリ。≫
怪しげな一族、奇妙な密室状態での殺人、そして不穏な歴史に隠された殺人動機。
これでもか、っていうほどの昔チックな本格推理(探偵)小説でした。
時代設定が三百年続いた徳川幕府が滅び、戊辰戦争の名残が未だ燻っている『明詞(めいじ)七年』とかなりの古さを呈しているので、もしや読みづらいかな?とも思ったけれど、そんなに時代がかっているワケでもなく、まぁ、この時代設定じゃなければこんな事件は名探偵が出る幕もなく警察の力で解決できてしまうから・・・そんな具合だもんで、取り立てて読みづらさもなく、古き良き時代の探偵小説を楽しめました。
たぶん横溝正史あたりが書くと、もっと複雑で猥褻な感じに仕上がるだろうけど、それを現代人にも読みやすく、解かりやすく書いてくれた貫井徳郎、そういった趣きの一冊でした。
久しぶりにストレートなミステリを読めて、けっこう満足しています。
怪しげな一族、奇妙な密室状態での殺人、そして不穏な歴史に隠された殺人動機。
これでもか、っていうほどの昔チックな本格推理(探偵)小説でした。
時代設定が三百年続いた徳川幕府が滅び、戊辰戦争の名残が未だ燻っている『明詞(めいじ)七年』とかなりの古さを呈しているので、もしや読みづらいかな?とも思ったけれど、そんなに時代がかっているワケでもなく、まぁ、この時代設定じゃなければこんな事件は名探偵が出る幕もなく警察の力で解決できてしまうから・・・そんな具合だもんで、取り立てて読みづらさもなく、古き良き時代の探偵小説を楽しめました。
たぶん横溝正史あたりが書くと、もっと複雑で猥褻な感じに仕上がるだろうけど、それを現代人にも読みやすく、解かりやすく書いてくれた貫井徳郎、そういった趣きの一冊でした。
久しぶりにストレートなミステリを読めて、けっこう満足しています。
『ラットマン』の章ごとに出てくるあの意味ありげな文章ね、、、あんまし意味ないよ(笑。。。多少はあるの、かな?