雲跳【うんちょう】

あの雲を跳び越えたなら

哀愁的東京

2007-05-30 | 小説
 哀愁漂う東京で、哀愁に包まれた男が、哀愁に満ちた人々との出会いを描いた、重松清氏の『哀愁的東京』

 哀愁に包まれた男、進藤宏。40歳。新作が描けなくなった絵本作家。フリーライターの仕事で生計を立てる進藤は、さまざまなひとに出会う。
 破滅の時を目前にした起業家、閉園する遊園地のピエロ、人気のピークを過ぎたアイドル歌手、生の実感を失くしたエリート社員・・・・・その他、哀愁に満ちて、押し潰されそうな、もう、押し潰されかかっている、ひとたち・・・・。
 そんな彼ら彼女らを取り巻く悲哀を進藤はスケッチしてゆく。

 時が流れることの哀しみを噛み締め、哀愁漂い、渦巻く、東京という街を舞台に、それぞれのドラマを紡いでゆく。

 そこに、光はあるのだろうか?あってほしい、いや、あるはずだ・・・・そんな想いが、この作品には込められているような気がする。
 けど、一読したかぎりでは、私は光は見つけられなかった・・・・なんだか、とてももの哀しくなる作品であった。だからこそ『哀愁的東京』なのだろうけれど・・・・ラストも少々、クサかった・・・・いや、だからこそ『重松清』なんだよ、うん。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 昨夜エロモンがオカズにした... | トップ | やっぱり犬が好き »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ヘロモン)
2007-05-31 09:45:28
雨だね~ 『哀愁的東京』ってゴリラの表紙のだっけ?ところで図書館に無い重っちの小説ってまだいっぱいあるのかな~? 教えて、秀っち♪
返信する
エロモン♪ ()
2007-05-31 22:29:30
どうでもいいけど、君は『ヘロモン』にHN変えたいのか?
でも、みんな『エロモン』って言ってるよな・・・頑張れ!エロモン!

で、重っちの小説の件は、ここで書くのめんどーだから、今度会ったときに、と、言うことで(^_^)ノ

んじゃな、エロモン♪
返信する

コメントを投稿

小説」カテゴリの最新記事