檀一雄の醍醐味は、私小説にあると思う。『火宅の人』然り、これほどまでに凄まじく、明け透けと己を著すその気概(もはや鬼概)には、ただただ敬服するしかない。
『わが青春の秘密』と題されているが、要するに『性春』の秘密だ。己の性の目覚めから、その性の原点、また祖父祖母、そして実母の性的衝動を、苦渋しながらも描いている。
なるほど、これを読むと、檀一雄が『火宅の人』となるのは必然であったのか……とも、読めるし、単なる言い訳だろ、とも読める。
とにもかくにも、檀一雄の女に対する執念、妄念は凄まじい。そしてなにより、自瀆の日々に明け暮れた一雄少年に、親近感を覚えずにはいられない。
『わが青春の秘密』と題されているが、要するに『性春』の秘密だ。己の性の目覚めから、その性の原点、また祖父祖母、そして実母の性的衝動を、苦渋しながらも描いている。
なるほど、これを読むと、檀一雄が『火宅の人』となるのは必然であったのか……とも、読めるし、単なる言い訳だろ、とも読める。
とにもかくにも、檀一雄の女に対する執念、妄念は凄まじい。そしてなにより、自瀆の日々に明け暮れた一雄少年に、親近感を覚えずにはいられない。
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