漕手のやんごとなき日常

~立教大学体育会ボート部の日常を漕手目線で~

春のなかで 新3年内山

2018-04-01 21:07:08 | 日記

春の陽射し暖かく、桜の花芽もほころび始めました。荒川の土手沿いもすっかり薄紅色に満ちて、お花見をする人もちらほらと見受けられます。 

水の上から見える景色も、芽吹く草葉の緑に対を成す桜が映えてとても綺麗ですよ。心地良い春の訪れを感じますね。 

 

さて、先日開催されたお花見レガッタですが、例年では珍しく天候に恵まれ、開花した桜の下で名前の通り「お花見」しながらのレースが行われました。 

 そしてこの大会、入部3年目にして大学初メダルを獲得することができました。 

 とは言っても、一発決勝の2クルーのみで行われたとてもとても小さいものなのであまり胸を張ることは出来ないのですが。 

 しかし、表彰式でメダルをかけてもらったとき、私の中では純粋に嬉しさが込み上げてきました。 

 全日本級でもないレースで喜んで、それが何だ?と言う人もいるかもしれません。けれども私にとっての初めてのメダルは、大きな大会と比べて価値はないかもしれませんが、とても重みのあるものでした。 

 

ボート競技というものは残酷だなといつも思います。 

 なぜなら結果が出なければ認めてもらえないから。 

 

どんなに頑張って練習を積み重ねても、頂点に立てるのは1人だけ。1クルーだけ。 

エルゴもタイムを出さないと勝負にならない。 

 

どれほど努力したとしても、最後に結果がついて来なかった時はいつも打ちのめされそうになります。 

 

あとどれだけ練習したらいいのか? 

なんでこんなにタイムが伸びないのか? 

自分のせいで艇を揺らしているかもしれない。 

まわりにどんどん抜かされていく焦り、不安。 

 

一日中ボートと向き合って、考えて、心が潰れてしまいそうになります。自分は本当にダメな奴だと下ばかり向く日が続いてしまいます。 

 でもそんな中で、やっと手にしたのがこのメダルでした。どんなに小さな大会であれ、レースに向けて練習して、それが目に見える結果になって返ってきたんです。

初めて自分のしてきたことを認められたような気がしました。 

 

もがいて、悩んで、苦しんで、その中で勝ったり、少しでもタイムが出たりした時には何ものにも代え難い喜びがあります。きっとボートをしている人たちは皆、自分の中の様々な葛藤と戦っていると思います。 

 

同期や先輩、後輩の姿を見てきました。早朝から夜までハードに練習して、時間を見つけて勉強や就活をしたり、みんなずっと戦っています。 

頑張っている誰かを見て、自分も前を向いていられるのです。

 努力は必ず報われる、なんていう努力の保証はされません。それでも必死に練習を続けるのはとてもつらい。 

 でも、自分のしていることを、もっと自信を持っていいと思います。うまくいかなくても、その頑張りは絶対誰かが見ています。今していることは間違いじゃない。きっと大丈夫です。 

勝つために前を向いている人は、本当にかっこいいと私は思います! 

 

何度も心が折れたかけたけれど、私が今ここにいるのは、一緒になってやってきた人達がいるからです。 

それがなかったら私は何も出来なかった。 

自分のためだけじゃなくて、支えてくれた全ての人たちのためにも私は結果を残したいのです。 

まずは日立明が目の前にあります。少しずつ、一歩ずつ前に向かって進んで行くのが今の私に出来ることです。 

 

ぜひ戸田に足を運んで、私たちのレースを観に来てくださると幸いです。ここまで読んでいただきありがとうございました。