ジャン・ボードリヤール著、塚原史、久保昭博訳、NTT出版。
帯には、「ボードリヤール最後の思想書」とだけある。
このシンプルなのがいい。
ボードリヤールの本は、今回はじめて読んだ。
よく理解できない部分が残ったけれども、全体としてとても面白かったので、
これから少しずつ読んでみようと思う。
テレビによって、まるでバーチャル世界のように中継される戦争。
そして、9・11事件のあとに起きたテロとの戦いのように、
「未然」に防ぐため、悪の可能性をつぶすための戦争。
確かに私の身近な人がテロの犠牲者になったら悲しいし、世を恨むと思うけれど、
だからといって、表面的に犠牲者という存在を「消去」するための、
戦争なり大義名分なりというのには、とても違和感がある。
実際に戦争が起きれば、誰かが犠牲になる訳だし、その中には一般の人もいる。
こちらにとっては「犠牲者ゼロ」かもしれないけど、
相手方には、確実に「犠牲者が誕生」している。
犠牲者を「消去」することなんて、無理なんだ。
そういったことについて、問題を鮮明にし、考えを進めて行くのが、
この本の面白さだった。
もちろん、美術などについても言及されていて、
少し一面的かな・・・、と思うところもあったけれど、
対話がしてみたいと思える魅力があった。
ボードリヤールは、2007年に亡くなってしまったのね。
残念。
帯には、「ボードリヤール最後の思想書」とだけある。
このシンプルなのがいい。
ボードリヤールの本は、今回はじめて読んだ。
よく理解できない部分が残ったけれども、全体としてとても面白かったので、
これから少しずつ読んでみようと思う。
テレビによって、まるでバーチャル世界のように中継される戦争。
そして、9・11事件のあとに起きたテロとの戦いのように、
「未然」に防ぐため、悪の可能性をつぶすための戦争。
確かに私の身近な人がテロの犠牲者になったら悲しいし、世を恨むと思うけれど、
だからといって、表面的に犠牲者という存在を「消去」するための、
戦争なり大義名分なりというのには、とても違和感がある。
実際に戦争が起きれば、誰かが犠牲になる訳だし、その中には一般の人もいる。
こちらにとっては「犠牲者ゼロ」かもしれないけど、
相手方には、確実に「犠牲者が誕生」している。
犠牲者を「消去」することなんて、無理なんだ。
そういったことについて、問題を鮮明にし、考えを進めて行くのが、
この本の面白さだった。
もちろん、美術などについても言及されていて、
少し一面的かな・・・、と思うところもあったけれど、
対話がしてみたいと思える魅力があった。
ボードリヤールは、2007年に亡くなってしまったのね。
残念。