ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

神曲〈2〉煉獄篇

2009-05-01 23:56:22 | Weblog
ダンテ・アリギエーリ著、寿岳文章訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ

詩的な文章は美しい。
でも、だんだん内容が理解できなくなって来た。
これは、私がキリスト教に、まったく疎いからなんだろうなあ。

煉獄山を登るにつれて、だんだん神の愛に近づいているのだろう、
と、何となく察することはできるのだけど、
自分自身の感動体験に置き換えて読み進めることができないのは、
私の想像力が足りないからなのか、文章読解力が足りないからなのか・・・。

次の「天国篇」なんて、ますますもって、
しっくり来ないまま読み進めることになるのではないかと思うけど、
たまには、違う国の言葉で文章を読んでいるかのような感覚も面白い。

つくづく、私には仏教のほうが、性にあってるんだなあと思った。

明日は、連休初日だし、
思い切り家に引きこもって、天地がわからなくなるくらいゴロゴロしながら、
ひたすら本を読んでやろう。
一歩も外へ出なくてもいいように、食料は十分に買い込んだ。

ちょっと持ち帰って来た仕事も、明日はしなくていいや。

私の周囲には、仕事のために24時間すべてを傾けている人がいる。
その人たちにとって、仕事は生きること。
クリエイターとはそういった人たちなのだろうと思う。

私の一番好きな時間は、本を読んだり、音楽を聴いたりする時間。
これは消費であって、生産ではないから、
仕事にはなり得ず、趣味・余暇ということになる。

一番好きなことが、たまたま「生産」することである人がクリエイター、
たまたま「消費」だった人が、普通に会社員をする。
どちらが偉いわけでも、特に幸せなわけでもない。

でも、クリエイターは「神」と呼ばれたがる。
創造する存在、としては当然の帰結だろう。
もし、彼らが「神」ならば、普遍の愛などは持っていないと最近思う。