京極夏彦著、中央公論新社C・NOVELS BIBLIOTHEQUE
小股潜りの又市が、闇の世界に身を投ずるまでの物語。
京極さんは、本当に文章の天才だと思う。
会話のテンポと、間合い。独特で、小気味いい。
一言の中に、登場人物の人間性が凝縮されている。
久しぶりに京極さんの文章を読んだんだけど、とても幸せな気分になった。
うまい。面白い。
いつも分厚くて、通勤に持ち歩くには、ちょっと不便なんだけど、
でも、そんなこと気にならない。
最後のほうで、おぎんさんが出て来たときには、
「きた~っ!」と声を出しそうになった。
私は、京極堂シリーズと巷説百物語シリーズが好き。
京極堂シリーズを読む時は、その背景にしかれている仏教経典の内容を考えながら読む。
巷説百物語を読む時は、京極さんが描く人物を、あれこれ想像しながら読む。
どの文章にも、人の業みたいなものが凝縮されている。
そして、根底には、人間に対する深い愛情があると思う。
だから、こんなに面白い本はないと思う。
いつも夢中になって読んでいると、友人が「面白そうだから、読んでみようかな」と言う。
でも、友人はなかなか読み終わらない。
というか、本のなかみについて、友人たちと語れたことがない。
どうやら、文章にクセがありすぎて、もしくは長すぎて、それとも他の理由でか、
みんなフィニッシュしないようなのだ。
『鉄鼠の檻』なんて、私にとっては面白くてたまらないんだけど、
「あれは禅の解説書ですか」と、宗教嫌いな友人からは、吐き捨てるように言われた。
まあ、人の好みはそれぞれだから、しょうがない。
今は、あえて京極さんの本を友人にすすめないことにしている。
小股潜りの又市が、闇の世界に身を投ずるまでの物語。
京極さんは、本当に文章の天才だと思う。
会話のテンポと、間合い。独特で、小気味いい。
一言の中に、登場人物の人間性が凝縮されている。
久しぶりに京極さんの文章を読んだんだけど、とても幸せな気分になった。
うまい。面白い。
いつも分厚くて、通勤に持ち歩くには、ちょっと不便なんだけど、
でも、そんなこと気にならない。
最後のほうで、おぎんさんが出て来たときには、
「きた~っ!」と声を出しそうになった。
私は、京極堂シリーズと巷説百物語シリーズが好き。
京極堂シリーズを読む時は、その背景にしかれている仏教経典の内容を考えながら読む。
巷説百物語を読む時は、京極さんが描く人物を、あれこれ想像しながら読む。
どの文章にも、人の業みたいなものが凝縮されている。
そして、根底には、人間に対する深い愛情があると思う。
だから、こんなに面白い本はないと思う。
いつも夢中になって読んでいると、友人が「面白そうだから、読んでみようかな」と言う。
でも、友人はなかなか読み終わらない。
というか、本のなかみについて、友人たちと語れたことがない。
どうやら、文章にクセがありすぎて、もしくは長すぎて、それとも他の理由でか、
みんなフィニッシュしないようなのだ。
『鉄鼠の檻』なんて、私にとっては面白くてたまらないんだけど、
「あれは禅の解説書ですか」と、宗教嫌いな友人からは、吐き捨てるように言われた。
まあ、人の好みはそれぞれだから、しょうがない。
今は、あえて京極さんの本を友人にすすめないことにしている。