ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

神曲〈3〉天国篇

2009-05-03 23:28:02 | Weblog
ダンテ・アリギエーリ、寿岳文章訳、集英社文庫ヘリテージシリーズ

たまに聖書を拾い読みしても思うし、この神曲もそうだけど、
本当にすごい文章だと思う。

約2000年にもわたって、多くの人に読まれ、考えられて来ている「世界」は、
やはり、並大抵のフィクションがかなうものではない。
人の想像力の限界を追求していると思う。

私はキリスト教徒ではないので、途中「ふ~ん、この飛躍がわからん」と
思うところもあったけれど、いやはや全体としてすごい文章だった。

でも、こう、読後感として感涙にむせぶ気になれていないのは、
やはり信者ではないからなんだな。きっと。
やっぱり私は仏教の本をもっと読もう。


話はかわり、
連休が始まった金曜日の夜から今まで、ほとんど病人のように寝ていた。
体調の異変に気づいた金曜日、もしかしたらすごく疲れているのではないか、と思って、
強制的に横になっていたら、まあ、眠れる眠れる。びっくりした。

うとうとしていたとき、いろいろな悪夢がやってきてた。
そして今日の午後には、心にいろいろと浮かんでは消えるネガティブな感情を
少し遠くから、去来するがままに任せて眺めることができるようになった。

脳がリラックスしていると感じて、
久しぶりに、思念を開放するような感覚を味わった。
気持ちよかった。

鳥のさえずりや隣家の庭先の剪定の音、遠くから聞こえる工事の音、
自分の心を眺めながら、そういった音を聞き、
この数ヶ月間で、何が一番ストレスだったのかが、だんだんわかってきた。
思ってもみなかったことに、どうやらすごく腹を立てていたらしい。

きっと腹を立てていることを、自覚したくなかったんだな。

さて、自覚した。どうしようか。
とりあえず連休が終わるまでは、心のままにいよう。