ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

こどもに胸をはれる仕事

2009-10-26 20:23:23 | Weblog
私よりも10歳ほど目上の男性が、
「こどもに胸をはって語れる仕事がしたい」と言って、方向転換した。

もともと自分で会社をやっている人だったのだけれど、
業務内容を大きく転換することになった。
きっと、少し前から自宅で仕事をするようになったので、
学校から帰って来たこどもに仕事場を見られることが増え、
気持ちが動いたのだろうと思う。

これからの仕事の内容は、脱サラに近い。寅さん化とも言える。
ホワイトカラーからブルーカラーへの転換だ。
でも、胸をはって、自分の仕事は社会貢献だ、と言えることのほうが
彼にとっては重要なのだと言う。

稼いだお金の大小だけが仕事の価値ではない。
嫌々仕事に行く父親を見るのは、こどもにとってよくないことだとも思う。
でも、ある程度は稼がないと胸がはれないのも事実だと思う。

我慢しても会社や仕事のために努力する姿は、それはそれで素晴らしい。
でも自分の本分をさがし、それに向かってあるとき飛躍できる姿もカッコいい。
私にはこどもがいないので、そんな観点で仕事を考えたことはなかった。

昨日、サザエさんを見ていたら、波平さんがゴルフで入賞して賞品をゲットしたときに、
こどもたちが玄関まで迎えに出るシーンがあった。
まるで獲物をしとめたサバンナの肉食獣の姿を見ているようだった。
なんだかホッとして懐かしい気持ちになると同時に、
すごく後ろめたい気持ちにもなった。

私はよく「肉食系」と言われるけれども、
だれか守るべき人のために狩りをしたことはないような気がする。
なんだか自分がすごく足りない人間のような気がしてきた。

ただ、それを受け止めて、悩むことを楽しもうと思う。