ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

30年ぶりのバス

2010-11-14 17:27:32 | Weblog
今日は、家のまわりの紅葉をめでながら、ぶらぶらと出掛けた。
桜は、花も美しいけど、紅葉もきれいだ。
葉も、花びらと同じようにハラハラと散る。
 

バスに乗って、家から約40分のところに、
学生時代の友人が続けている芝居を見に行った。
今回のシアターは、むかし、私が歯の矯正で通っていた町にあった。

小学校の1年生か2年生のときに、毎週1人でバスに乗って、歯医者さんに通った。
たしか、最初の2回くらいは、母が一緒に来てくれたけど、
ある日「もう道を覚えたでしょう」と言われ、
子ども料金のバス代を握らされて、1人で通うことになった。

いつも私は、子どもが1人で座ってはいけない、という、
運転手さんの真後ろの席に座った。
何かあったら、運転手さんにお願いできるし、
いまから30年くらい前は、いろいろとゆるくて、
一番前の席に子どもが座っても、注意されることはなかった。

今日も同じ席にすわった。
当時、バスで20分もかかるところまで、
毎朝ジョギングをしている同級生の女の子がいたことを思い出した。
いまのほうが、治安が悪いかというと、そんなことはない。
30年も前は、うちの周囲にもたくさん空き地があって、
資材や廃材の置き場のようなところもあり、
連れ込まれたらあぶない、と言われるポイントが何カ所もあった。

そんなところも、いまはきれいなマンションになり、
道路は舗装され、一見、いまのほうが安全なのに、
私の友人のように、毎朝、あんなところを走る小学生はいないだろう。
走るどころか、バスに1人で乗ることも少なくなり、
自家用車で送り迎えをしてもらっているかもしれない。

むかしは、遠足よりもドキドキした道のりだったのに、
いまとなっては、あっという間。
同じ降車場でバスを降りて、
あれ、こんなに細い道、小さな町だったっけ、と思った。

今日、芝居をやった友人とも、かれこれ20年の付き合いだ。
毎日、あれだけお腹から声を出していれば、きっと身体によいだろう。
私たちは変わったのか変わってないのか。
その両方なんだろうなあ。