ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

神事

2010-11-17 22:19:00 | Weblog
イギリスの王子が結婚されるというニュースが流れている。
祝賀モードというやつだ。

彼の両親が結婚されたとき、たしか母と皇室の話をした。

学校の先生には天皇なんて不要だ、という人が多かったので、母に質問した。
日本にとっての天皇って、どんな人?
王室や皇室の人が結婚することが、そんなに「すごい」ことなのか、と。

母は少し考えて、彼女なりの意見を言ってくれた。

天皇は、日本が農業国であること、
日本が自然の中で、人と自然がともに生きて行くことを、
儀式を通して守っている存在。

そして、万葉仮名で書かれた万葉集を広げて、何首か音読してくれた。
漢字は中国から伝わったものだけど、
それを私たち日本の心にあうように、むかしの人たちは工夫して使った。
中国や朝鮮から多くのことを学んだけれど、
どこの国の自然も、日本の自然とまったく一緒ではない。
そして、天皇はその自然と人とが一体になるための、大切な存在だったのよ、と。

ニュースでたまに、天皇が儀式をやっているところが映るでしょう。
あのとき、日本人は自分たちの心の中にある自然を取り戻す。
近代的な会社や工場では忘れられてしまって、そして不安になっている私たちの心を、
ふと安心させてくれるのよ。
「天皇のために死にましょう」ではなくて、
天皇をとおして自然と触れ合うのが日本古来の心だと思う、と。

その頃は、昭和で、天皇は自分のことを「朕」と呼んでいらした。
高校の時、「朕」という言葉は、「父親を亡くした子ども」という意味をふくむと聞いたとき、
万世一系というものに、それまでとは少し違った印象を持った。

いま、ニュースで、天皇の神事を取り上げてくれることはまずない。
そういう意味では、日本の自然はすでに失われたのだと、なんとなく思う。

性格が悪い

2010-11-17 20:36:36 | Weblog
今日はつくづく「私って性格悪っ!」と思った。
ここまでイヤなヤツだと、かえって開き直れる。

新しく来た派遣社員さんに、本気でキレてしまったので、
申し訳ないを通り越して、私の中では笑い話になってしまった。

同じ派遣会社から来ている人がいて、
どうやら派遣会社の新しい担当さんが、ちゃんと理解していないために、
彼女に少し事務的なトラブルがあった。
私も少し協力しつつ、数日バタバタしたのち、今日おさまった。
それを午後一番に愚痴りにきたから、「とりあえず、もういいじゃないですか!」と
冷たく言い放ってしまった。

派遣先の会社で、業務時間中に、派遣会社の担当の悪口を言うような趣味は、私にはない。
ただ、その担当さんが、どちらかというと要領がよくないことはわかっている。
1ヶ月くらい前に、私も注意をした。
「契約書を送ります」という、まったく急用ではない業務連絡のために、
わざわざ部長直通電話にかけないでほしい。
私個人のメールアドレスも携帯電話番号も教えているのだから。
と、メールをしたのだけど、今日も同じことをしていたので、
学ばない人だなあ、とは思ったけど、わざわざ業務時間中に悪口を言うほどのことはない。
私に対してまた同じことをやったら、また、ガツンと言うまでのことだ。

要は、彼女が、派遣会社と自分の契約、派遣会社と派遣先企業の契約について、
論理的に考えることができないことから出てくる愚痴だったので、
私からすると、たいしたトラブルではないことだった。
単に聞く相手と聞き方がマッチしていないだけだ。
回答できない人に、いくら訊ねても、話は進まない。

結局のところは、自分がほしい回答がなんなのかが、わかっていないのだろう。
だから、適切な質問が浮かばないのだ。
特にビジネスでの会話は誘導尋問合戦だから、相手が欲しいであろう言葉を出しつつ、
最終的には自分が聞きたい言葉を相手に言わせるように導くものだと思う。
これは、どちらかがどちらかを説き伏せる、ということではなくて、
どこまでも歩み寄るプロセスを共有できる、ということだ。

それにしても、私より年上の女性が、こんなに頭の中がこんがらがっているのかと思うと、
正直に言って「日本は大丈夫かい!」と思う。
技術は持っているかもしれないけれど、あのセンスは即戦力ではない。どう考えても。

と、勢いで書いたけれど、不安だったんだろうなあ、彼女も。
でも、愚痴に付き合うほど、私はやさしくないんだ。
これからも、もっと性格が悪い人になるだろう。