ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

自分本位

2011-08-29 21:34:08 | Weblog
今日は、朝9時30分から夕方17時まで会議。
そんなに会議をしてどうする。

会議嫌いだ。嫌いだ会議。
だって、言わなくてもいいことを言ってしまうから。

私が言っていることの一部分だけに噛み付いてくる人には、ちゃんと反論をした。
そうしたら、同僚から
「誰に対してでもハッキリ言うんですよね~。言った~!!!って思ったんですよ。
男らしくて気持ちいいです」と。
ほめられているのかもしれないけれど、ほめられてない感じ。

会社の上の中国人&年齢が高い日本人は、
どうやら上から下へと繋がる組織にしたいようなんだけど、
組織というのは、10年、20年、人が定着することが前提。
新しい組織だったり、日本人が2年くらいで辞めて行くような上海の会社では、
フラットな方がいいと思う。
日本での経験は、役に立つこともあるけれど、現場にそぐわないことも多い。

そして、最後に中国人の上司から、
「今回の組織化で一番たいへんになるのは、あなた(つまり私)ですよ~」
と言われたので、
一番試されているのは私だということなんだろう。
なんで上海まで来て、やりたくもない後輩指導をしなきゃならんのじゃ。
こっちが教えてほしいくらいなのに。

「やれるだけやるけれど、交換条件として、
とりあえず会議中寝ているような後輩(日本人)の面倒は見ませんよ。いいですね」
と、言っておいた。
そこまでできるか。それは採用した会社の責任だ。

ま、いいや。自分本位にやろう。

ずしん

2011-08-29 01:56:11 | Weblog
物語が読みたくなったので、
ポール・オースターの『オラクル・ナイト』を読んだ。

相変わらず、柴田元幸さんの訳はすごいなあ、と思いつつ、
ポール・オースターの文章は、あまりにも「どきり」とさせられるので、
途中で止まることができず、結局、最後まで読んでしまってこの時間だ。

私はよく「口は禍のもと」という状況を引き起こすのだけれど、
つい先日もそんなことがあった。
しかも言った本人(=私)はすっかり忘れていて、
言った相手が、怒るでもなく、心の重荷に思っていたということを後日知り、
改めて自分が落ち込むという最悪のパターンだったので、
こういうときポール・オースターの世界観に触れると、ずしんとくる。
ひたすらずしんとくる。

しかも、このお話はいつもにも増して「言霊」のような世界観だったから、
読みながら、またしても私自身の愚かさと直面せざるを得ない。

言葉にしてしまったことや、これから言葉にすること、
どうしようもない自分、自分からすると道理が通らない世界を、
「あること」としてを引き受ける覚悟。
いろんな人にいますぐ電話をして謝りたい気分と、
すべて忘れて眠ってしまいたい誘惑。

それでも明日がくれば、顔を洗って、仕事にゆく。

果たしてこのむずむずした気持ちを抱えたまま、
今宵はオラクル・ナイト、私にとっての神託の夜となるのだろうか。

このお話の語り手も作家。
この設定は比較的多いけれど、
ポール・オースターという人は、どれだけ自分の傷と向き合っているのだろうと思う。