復活!やまがたの四季と暮らし

東北を転勤し13年間続いた仙台勤務が終了し現在は毎日が山形県人。前タイトル名「山形弁で青森暮らし」から継続のブログです。

散居集落の見える風景

2006年09月21日 22時42分55秒 | くらし
飯豊町萩生地区から見る刈取り前の田んぼの中に点在する散居集落
後方は長井市の街並み



この民家が水田の中に点在する散居集落は、散居の形態をとる家屋の特長
として、周囲が水田となっていて家の周りは屋敷林で囲まれている事です。
屋敷の中には水が引かれて池があり、野菜を作る畑があります。
散居集落の美しい風景は、やまがたに限らず日本の稲作農村を代表するもので
日本の源風景と言えるものではないでしょうか。

散居集落の大事な要素は「循環型生活様式」があげられます。
飲料水は井戸水を利用しますが、その他の生活家庭排水は屋敷に引き込んだ
水を利用し、敷地内の池に流れて飼っている鯉の餌となって浄化されます。
また 浄化されず残っても水草と一緒に堆肥にしたりして畑や水田の栄養源
となり処理されます。
田畑で収穫された米や野菜は人間の主食となり、池で飼っている鯉は動物性
たんぱく質となって食べられるわけです。
さらに、屋敷林は多くは杉が用いられ冬の強い北西の季節風から家を守り、
夏は強い日差しを遮って過ごし易くします。
また落ち葉や小枝は燃料となり、幹は建築用材として活用します。
先人の知恵として無駄の無い理想的な循環型の生活を送れる散居集落
大事にしたいです。
ただ時代の流れとして、上下水道が整備され生ごみは清掃車で収集される
ようになり、生活様式が昔と変化するのは仕方ありません。


   


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