トルコのトピックス

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「学生の男女同宿の規制は“憲法違反”」と法学者

2013年11月07日 | 国内
11月8日 エルドアン首相が、「男女学生の同宿をやめさせる規制が必要なら、政府は規制する」と発言し、反響を呼んでいます(11月5日の頁参照)。
法律の専門家たちは「プライバシーの権利は憲法と、トルコが調印した国際協定によって保証されている」と力説しています。

 Hurriyet

エルドアン首相は11月5日、「政府は男女学生の同宿を阻止する法的規制を設ける用意がある」と明言し、男女学生の同宿は「社会的価値観に反する」と言いました。

「若い男女が1軒の家にいっしょに住むことがまっとうなことでしょうか? あなたは自分の娘がそうしたら黙認しますか? 法的規制が必要なら、政府は規制を行います」

それは私的な家に関してか、寄宿舎だけのことかという記者の質問に、エルドアン首相は上記のように答えました。

イスタンブール・ビルギ大学法学部のトゥルグト・タルハンル教授は、犯罪捜査のような合法的理由なしに私的生活に介入することは、非合法であるだけでなく、人権侵害にもなると言いました。

「現行の法律は、犯罪捜査、公的治安に関わる場合、また倫理に関わる場合でも、合法的理由があれば介入を認めています。しかし、介入の方法は民主国家の範囲内であるべきでしょう」と、タルハンル教授はHurriyet 紙に語りました。
「首相の発言はこのような介入の域を超えているようで、人権侵害になるかも」

学生の同宿を規制するためには、トルコの憲法20条を書きかえなければなりません。憲法20条には「すべての人は私的な生活の尊重を要求する権利がある」とあります。

・・・「同棲」「同居」と書かず「同宿」と書いたのは、エルドアン首相は、とにかく男女学生が同じ屋根の下に暮らすのを認めたくないようなので。


重武器を満載したトラックがシリア国境近くで捕まった

ロケット兵器の弾頭、バズーカ砲、ミサイル、爆弾、銃が、南部アダナ県のシリア国境近くで押収されました。
ヒュセイン・アヴニ・コシュ知事によると、総計1200個のロケット兵器の弾頭が押収されたそうです。

 Hurriyet

アダナの警察隊は11月7日朝、当初は麻薬を運んでいると思って怪しいトラックを追い、武器類を発見しました。
コンヤ県のプレートをつけたトラックは、警察が待機していた金属工場跡で取り押さえられました。

テロ対策チームが、爆発物処理班とともに、トラックを市内の警察署に移動し、トラックの積荷はリストアップされた後、警察署で下ろされました。トラックの運転手は逮捕され、調査が始まっています。


女性議員のスカーフに次いでパンツスタイルも解禁へ

最大野党の有名議員の呼びかけで、国会の「憲法調整委員会」は女性議員が議会総会で
スラックスを着用する道を開くための憲法の修正を認めました。
委員会は国会内規の第56条の変更の提議を認め、従来の「女性はスーツを着用」のかわりに「女性はスカートとジャケットまたはスラックスとジャケット着用」に変えました。この修正は来週の総会で認められると思われます。

 Hurriyet
議会の憲法調整陪審員団がスラックス問題を討議しました。


長い間、女性議員の不満のタネだったスラックス禁止問題は、10月31日、数人の公正発展党(AKP)の議員がスカーフ着用で議会総会に出席した後、再燃しました。

共和人民党(CHP)のシャファク・パヴェイ議員は開会中、発言し、女性議員が議会でスカーフ着用を許されたのに、議会の内規がいまだにスラックス着用を妨げていると訴えました。

義足を使用しているパヴェイ議員は、内規が正式にスラックス着用を認めるよう要求しつづけてきました。
ジェミル・チチェッキ国会議長は、スカーフの場合と同様、スラックス問題も、内規の修正をしなくても、調整によって決議できると言いましたが、パヴェイ議員は「内規をきちんと修正するまで、私はスラックスをはかない」と主張しました。

・・・スラックス着用OKか否かなんて、議論するような問題じゃないと思いますけど。
そういえば、ギリシアのメテオラの正教の修道院でも、パンツ・スタイルの女性は入場禁止でしたよ。


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最大野党CHPがシリア国境の壁建設を批判

2013年11月07日 | 国内
11月8日 トルコ政府は不法入国と密輸を防ぐために、トルコのヌサイビンとシリアのカミシュリ間のシリア=トルコ国境に壁を建設中ですが、共和人民党(CHP)スポークスマン、ハルク・コチ氏が壁建設を批判しました。

 Hurriyet

「なにを目的にして、この壁を築いているのか? どんな政策なのか? この壁で平和と和解が守れるのか? 政府はいままさに、クルドの兄弟たちのハートの真ん中に壁を築いているのだ」とコチ氏は言いました。
「クルド・オリジンのトルコ市民とシリア市民が、国境の町の双方に住んでいるのだ」

クルド系政党・平和民主党(BDP)のアイシェ・ギョクカンさんは、ハンスト7日目になりましたが、壁はクルドの人々を分裂させるものだと言っています。


チャタルホユク遺跡で世界最古の警告板を発見

中央アナトリア・コンヤ県のチャタルホユク古代遺跡で、9000年昔の壁画が出土しました。壁画には火山と、その前にある村が描かれていました。

 Hurriyet

鉱物の年代推定と地球化学テストによって、壁画に描かれた火山は、この居住地遺跡から70マイルのハサン山であると、研究者たちは考えています。
壁画は火山の危険を警告するために描かれたものと思われますが、おそらく世界最古の風景画でもあるでしょう。

赤茶色の壁画は、砂と粘土と水でつくった日干しレンガの壁に、黄土と呼ばれ天然の土絵の具を使って描かれています。
この研究については、明日、デンヴァの「アメリカ地質学ソサエティ」で討議されます。


ギリシアのジェット機がエーゲ海上でトルコ機を妨害

「ギリシアのF-16ジェット機がエーゲ海上で、トルコ軍の訓練機を妨害した」と11月6日、トルコ軍参謀本部がウエブサイトで声明を出しました。

 Hurriyet

「トルコ空軍のF-4E/2020機がエーゲ海のイクライア島とサモス島の間の国際空域で飛行訓練をしていたところ、ギリシアのF-16機がスキロス島の基地を発進し、4分間にわたってレーダーをロックして、トルコ機を妨害した。レーダー・ロックはギリシア軍のミサイルが、エーゲ海上を飛行中のトルコ機に焦点をあてていたことを意味する」という参謀本部の説明です。


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