Y田下宿に住み始めてから数カ月、、いつの間にか、あれほど好きで聴いていた甲斐バンドとチューリップをあまり聴かなくなっていた。ではその後何を、誰の歌を聴いていたのか、と言うと、これが、もう、ほぼ浜田省吾さん中心。もう1人夢中になったのは、アンジェリーナ、の佐野元春さんだな。きっかけは、2人とも、多分ラジオ。わし、部屋にテレビ無かったから部屋にいる時はレコード、カセットを聞くか、ラジオを聞いてるか、どちらかだったのよ。高校の頃は、浜田省吾さんは多分一度も聴いてなかったはずだ。ラジオで流れてきた風を感じて、を聴いて、これはいいぞ、となり、早速大学の近くにあるレコード屋さんへ。そこで買ったアルバムが「illumination」これが物凄くよかった。多分もうそこから一気に浜田省吾さん❤になっていった気がする。ほんとにほんとに毎日聴いていた。「生まれたところを遠く離れて」「MIND SCREEN」、、親から仕送りが振り込まれたっつーすぐに浜田省吾さんのレコード買いに行ってたもんなあ。声とメロディが、めっちゃ好みだった。浜田省吾さんて不思議だよな。ジャンルとしてナニナニ、と言い表せない。初めの頃の「生まれたところを、、」は、何となくフォークかなあと思える曲もあったけど、illuminationは、何だかそれとは雰囲気が違ってて、そこが浜田省吾さんのすごいとこなんだろうけど、どれも浜田省吾さん独自の世界だ。
そんな折、浜田省吾さんが、新しいアルバムを出すとラジオで聞いて、さっそく近くのレコードやさんに予約しに行った。予約特典のポスターをもらいたい一心で。そして、発売当日、いそいそとレコード屋さんに出向き、レコードとポスターを抱え下宿に戻った。ポスター貼らねば!!張り切る。しかし、下宿の部屋は超和風。江戸間で、渋めの襖があるのだ。いかん、、浜田省吾さんのかっこいいポスターが全く似合わない。しかし、やっぱ貼りたいわい。仕方ないから、ふすまの脇の壁に貼った。後日、ウキヨちゃんが部屋に来て、そのポスターを見て「でかいわなー、このポスター」と感心?していた。ちなみに、ウキヨちゃんはと言うと、その頃、ゴダイゴ命で。中でもタケカワユキヒデさんの大ファンだったのだ。そのため、英語の曲が多いゴダイゴの歌を理解するため(だけかどうかはわからないが)通信教育で英語を学んでいた。私もゴダイゴは嫌いではなかったので時々部屋で聴いていたしウキヨちゃんの部屋でもよく聴いたが、ウキヨちゃんは浜田省吾さんには全く興味なかったため私は部屋でもっぱら1人で浜田省吾さんを聴いていたのだ。
さて、HOMEboundを買った時、袋の中に、1枚の紙が入っていて、見ると、浜田省吾さんの全国ツアー日程が書いてあるのだった。仙台にも来る。、、行くぞ。市民会館だ、よし!
当時はもちろん、ネット予約なんてないしケータイもない。だから予約はハガキか電話かチケット売り場か当日券て事になる。今の時代からしたら信じられないほどの不便さだが、当時はそれが普通だったから面倒だなんてこれっぽっちも思わなかったな。デパートのチケット売り場まで出向く。真ん中よりちと前の席を取ることができた。生まれて初めて自分でチケット買って行くコンサートが、大好きな浜田省吾さんであることが、とにかく嬉しかったのを覚えている。