13歳からの地政学(田中孝幸/東洋経済新報社)
高校生・中学生の兄妹と、二人に「カイゾク」とあだ名された骨董屋の男との会話を通じて、世界で紛争や利害の衝突がなくならない理由や、アフリカ諸国がいつまでたっても貧しい理由など、世界情勢を分かりやすく説明した本。
著者について調べると、国際政治記者という肩書がついていた。いちおう国際法という法律はあるけれど、それを守らせる警察がいないという国際社会の本質を押さえていることや、地政学の著作にありがちな、極端な主張を抑えている点で、好感が持てた。
また、核兵器の本格的な運用には原子力潜水艦が不可欠だということは理解していたが、その効果を確実にするためには自由に航行できる深い海が必要で、だからこそ中国は東シナ海に異様に執着するのだ、という指摘は新鮮だった。
地政学になじむと、世界は力と力の対決で、どっちもどっち、という考えに傾く傾向があり、それは一面の真実でもある。しかし、古今東西の権力に妥当する普遍的な原理を忘れてはいけない。
権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する。
民主主義のもとでも腐敗は生じるが、強権的な国家の方が、はるかに腐敗しやすい。そして、腐敗した権力は、必ず人を不幸にする。
高校生・中学生の兄妹と、二人に「カイゾク」とあだ名された骨董屋の男との会話を通じて、世界で紛争や利害の衝突がなくならない理由や、アフリカ諸国がいつまでたっても貧しい理由など、世界情勢を分かりやすく説明した本。
著者について調べると、国際政治記者という肩書がついていた。いちおう国際法という法律はあるけれど、それを守らせる警察がいないという国際社会の本質を押さえていることや、地政学の著作にありがちな、極端な主張を抑えている点で、好感が持てた。
また、核兵器の本格的な運用には原子力潜水艦が不可欠だということは理解していたが、その効果を確実にするためには自由に航行できる深い海が必要で、だからこそ中国は東シナ海に異様に執着するのだ、という指摘は新鮮だった。
地政学になじむと、世界は力と力の対決で、どっちもどっち、という考えに傾く傾向があり、それは一面の真実でもある。しかし、古今東西の権力に妥当する普遍的な原理を忘れてはいけない。
権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する。
民主主義のもとでも腐敗は生じるが、強権的な国家の方が、はるかに腐敗しやすい。そして、腐敗した権力は、必ず人を不幸にする。
そう聞くと読んでみたくなりました。
中国が東シナ海に執着している理由も、考えたことがなかったです。
>強権的な国家の方が、はるかに腐敗しやすい。そして、腐敗した権力は、必ず人を不幸にする。
仰る通りですね。
ウクライナに勝ってもらいたいです…。
米国が支援疲れを始めていて(無理もないですが)、心配です。
仰るような人類の真理が忘れさられないことを願います。
時間があったら、読んでみたいと思いました😊
チビクロも読んでみようと思い、
図書館の予約を見てみたら、30人待ち!
話題の本なのですにゃ。
やはり、ウクライナ情勢や貧困など
関心が高いのですにゃ。