狙われた英国の薔薇(ジェフリー・アーチャー/ハーパーBOOKS)
ジェフリー・アーチャーの警察小説の第5作。今作では、警視として王室警護を担うことに。
主人公ウィリアム・ウォーイックのチームは、特命により王室警護本部に配属され、内部にはびこる不正を暴くよう求められる。時を同じくして、元囮捜査官のロス・ホーガン警部補は、ダイアナ皇太子妃の専属身辺警護員に任命される。
これまでの作品を通じての仇敵である絵画泥棒(マイルズ・フォークナー)は刑務所の中だが、刑期を短縮するために、あれこれと画策する。そして、フォークナーの妻クリスティーナ、悪徳弁護士ブース・ワトソンも、それぞれ独自の思惑で行動する。(この3人は、話の流れから次作以降も登場するのは間違いない。)
そうこうするうちにテロの兆候があきらかになり、タイトルが示唆するとおり、ダイアナ妃にも危険が迫る。
感想を少し。
ダイアナ妃の行動にはハラハラさせられるが、作者によれば、本物の彼女らしく描けた、とのこと。
これまで、原題はすべて慣用句だったが、今回の原題は
NEXT IN LINE 直訳すれば「次の順番」
次の王妃になる人、という意味合いなのか?
テンポよく、気軽に楽しめる作品。本国ではすでに第6作、第7作が刊行され、作者は第8作を執筆中、とのこと。(訳者の奮闘を期待したい。)
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