最終回文庫 ◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されない不具合があります。ご容赦ください。

私の絵本コレクション *イワン・ビリービン(1) 『ロシア民話集』復刻版の中から2編

2014年09月19日 | 絵本






アレクサンドル・アファナーシェフの編纂した『ロシア民話集』の中から、イワン・ビリービン(画家、舞台装置家。1876~1942)が挿絵を付けたもの。
イワン・ビリービンは1901年~1903年に『うるわしのワシリーサ』など6分冊にして絵本を刊行しました。それらは石版で印刷されているようです。

当時のものは希少で、私などが所蔵しているはずはありません。この6冊は後世の復刻版で揃っていると思っていましたが、バラバラに置いてあったのをまとめてみたら……
1冊が1982年刊のロシア語版で、他の5冊は1976年~1977年に刊行された英語版でした。
しかもダブっているのが3冊もありました(^_^;) 今回はその中から2冊だけ紹介します。

まずはロシア語版『蛙の王女』表紙。サイズがA4判より大きいので、端が切れてしまってます。




その1ページ目。





ビリービンの絵本を探しているときに、1981年にイギリスのPan Booksから刊行されたビリービンの図録が出てきました。




その図録にモスクワの Goznak Museum 所蔵の"Fairy-tales"の書影が載っていました。






『イワン王子と火の鳥と灰色狼』は英語版で1976年~1977年に復刻されたもの。 "Retold in English by Irina Zheleznova" とあります。
英文のタイトルは "THE TALE OF TSAREVICH IVAN,THE FIRE-BIRD AND GREY WOLF" となっています。




見開きページ。





石版刷りではありませんが、4色分解に金色、銀色は特色を使うなど、豪華な印刷になっています。




挿絵にはビリービンの版上サインと製作年の1899年と入っています。

ひところはネットオークションに度々出品されていましたが、最近は見かけなくなりました。