最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私のコレクション 木山捷平 『石垣の花』(署名入り)

2012年03月21日 | 署名本





全著作の収集を目指した作家には何人かいますが、完蒐に至ったのは「第三の新人」といわれる作家のひとり、庄野潤三だけです。
井伏鱒二のように著作が多いと、最初から無理だと諦めてしまうところもありました。

井伏鱒二や庄野潤三とも交流があった木山捷平という作家をご存知でしょうか。生誕の地、笠岡市が木山捷平文学賞を設けています。
戦前の作品は数は少ないとはいえ、残存数が少ないために、手に入れるのはかなりむずかしいのです。ですから、途中で戦前の作品を手に入れるのは諦めて、戦後の作品だけを蒐めてきました。そんなにむずかしくはないのですが、すぐにゾッキ本になってしまったものもあり、きれいな状態のものを手に入れるのにはむずかしさがあります。



本自体はよくありますが、帯が付いているものは少ないです。
この本は神保町の某有名店で入手しました。ふつうの初版本の値段でした。

ところが、この本は献呈署名入りでした。


良く見えないと思うので、署名部分だけを拡大します。


この本には、こんな8ページの折込が挟み込まれています。


この折込は表紙と見返しの間に挟まれていて、本を開いたときに折込で署名部分がちょうど隠れてしまうので、古書店主も気づかなかったようです。
そんなこともあるんですね(^o^)