雪香さん
そんな知り合いのアーティストのひとりに雪香さんがいます。もともとは、大好きな作家さん、山口椿先生のライブにいったのが知り合うきっかけ。
山口椿先生は、「ロベルトは今夜」「雪花ものがたり」などなど、日本人離れした洒脱で貴族的ともいえるエロティシズムが書ける稀有な作家先生。でもただ貴族的、アリストクラットんじゃない、それは精神の貴族性であって、登場人物たちはみんな路上の歌姫だったり、ヒモだったり、、、。なのに、なんとも背徳的で、デカダンで、残酷な関係が描かれていて。でも先生の語りと視点はなんとも透明なの。だからこそ安っぽいロマンス小説にはない味わいと美しさがあって。私はナボコフやジュネなんかより余程椿先生の世界がしゃれていると思っているのね。デュラスのエロティシズム、グラツク的な異世界間、コレットの透明感。コクトーの知性、そんなものが皆先生の作品にブレンドされている感じ?ヴィスコンティほど大げさでなく、ああ、でもドルチェヴィータのフェリーにならすこし通ずる所があるかしらと、ともかくわたしは大ファンだったのだけれども。
椿先生は画家としても有名で、そしてチェロをお弾きになるのですね。大変な教養人でフランス語も堪能。でもちっとも気取らずに可愛らしい女の子をみつけては芸を教えて、お歌やらパフォーマンスやらのライブをなさる。そんなライフスタイルが本当に憧れで。実は先生に影響されて私歌なんてうたいだしたのですよ。「あ、書き手で、絵を描いて、音楽やるのもありなんだ」つて。
でも私は先生みたいにちゃんと音楽教育うけてないので、最初びくびくだったんですけど、でも先生は『いいんですよ』って言ってくれて。
そんな先生の追っかけをしているときに、先生とパフォーマンスしている。品のある、少し現実離れした美女に私は出会ったの。
ときには着物で三味線、時にはドレスで朗読。細くて少女のような身体でバレエもおどるし、本当上品で硬質な印象なのに、はっとドレスのすそをまくって、一度だけ、白くてまるい、綺麗なおしりを見せてくれたこともあったっけーーーー。
最上級のエロティシズムとデカダン、美しさを彼女はそなえているんですよ。ちょっと夢二の絵に出てくるお葉さんみたいじゃない?ご本人は国文学を選考されて、日本の古典に精通して、論文も沢山書いておいでです。いつも、どんなときもしずかな、雪をまとうような空気に守られていて、その、俗をよせつけないような空気感がわたしはとても好きなのです。変に愛想はふりまかないけれど、でも嘘は絶対つかない。そういう誠実さをもったお人柄で。
その彼女がチェロひいたり、朗読したり、そんな『雪の会』というのがあるのですよ。都会の喧騒や日々の所帯じみた生活をすっかり忘れさせてくれる、そんなパフォーマンスで。椿先生が本当に手をかけて彼女を育ててきた理由がわかります。お雪さんは椿先生の作品でもあるのかしらと、うらやましく思ったこともありました。とても大切にされていて。それも納得の美しさで。
来月13日にライブがあるみたい。興味ある方はぜひ覗いてみてくださいね。ちっとも格式ばってないから、見たいとおもうひとには、二人の会はとてもオープンなので、安心しておでかけくださいね。
hpというか,お雪さんの日記はこちらはhttp://blog.goo.ne.jp/claire3_leda/
雪の会の詳しい活動はこちら
http://www.ac.auone-net.jp/~neige/information.htm
ぜひ見てみてくださいね!!
雪の会、年に何回かは、未明もうかがっています。