風と花と
でもキッドさんが頑張って面倒見てあげたことは、お父さんにもキッドさんにもかけがえのないものだったと思う。夢だった洋服のほうはうまくいってますか?まだこれからですか?どちらにしても皆して一歩ずつ頑張りましょう。ココに来てくれる皆、マリさんやのぞみさん、すみれさんやワンブレインさんなど昔からの仲間だけでなく、新しくコメントくれる、例えば池田君、皆心に何か夢をもって大切に毎日生きてる。私もそうだよ。一歩一歩毎日はカタツムリより遅い感じでも、頑張ろうね。応援しています。
でもさ、私が一番カタツムリかもしんない。ポカも多いのよ。今日は1つ、考えてしまうファンレターを頂いて。その方はすごく熱心に私の作品を読んでくださる方。毎週のように編集部にお手紙を下さっていたんだけど、私のところに届くのにタイムラグがあるし、私も何度もお返事が出来なかったりするから、悪気はないけど頂くばかりで有難いと思いつつもレスポンスができないでいたの。でも、その間にその方の心の中では、寂しさが溜まってしまったんだと思う。辛そうな文面が続いて本当に申し訳なくなった。何通目かに、実はすごく心のこもったものだろう、私の似顔絵と一緒に、お金が五千円入っていたの。わたしは、涙が出た。多分彼は、私が昔げ原稿に「もし人を心配するなら百のやさしい言葉をかけるよりお金を上げたほうが助かる場合があるんだ」って書いたのを読んで、私の連載の1つが終わることを心配して。本当に心を込めて送ってくれたんだと思う。わたしは、それはお金じゃなくてその人の真心なんだと思った。でも、受け取れなかったからお礼の手紙と本を送ったのだけど。でも私はその人が、そこまで私を心配してくださったことに何もお返しできないと思って、そして申し訳なく思ったの。私はその人に何もしてあげられない。お手紙が来て、一度はお返事返させて頂いたよ。でもずっと返事できるわけではないから、一度お返事を差し上げたことがかえって失礼だったのだろうかとか、いろいろ考えてしまいました。でも、やっぱりお手紙下さる方とか大切にしたいし、例え一期一会でも皆との係わりを大切にしたいからさ、失礼になることがあったとしても、出来る限りのことはやっぱりしたかったのね。でもわたしは、その人の事をこれからいつも心にかけると思う。皆のことを思うようにね。。
でも今日、私がその人に出来たことは、ただごめんなさいと心でつぶやくことだけでした。そんなことより本当は私がすべきことは、皆の心に届く言葉や漫画を書くことなんだけれども。でも、ごめんなさいって何も出来ないけど、思うだけでごめんなさいって、そういうことってあるよね。本当に無責任な感傷かもしれないけど・・・。つまりわたしは、昔自分が否定した、「言葉で優しいようなことしか言えないやつ」だったの。それしか出来ないことが、あるってこと。でも、それがニセモノじゃなくて真心なんだって事がやっと分かった。
そして。私だけでなく皆、感情のコントロールや距離感の取り方ってうまくできないのかなって、彼の手紙を読んで思った。大人になってもなかなか出来ないよね。私自身が特にそうなの。ただね。最近思うのは、それでも人と係わることを諦めたくはないなってこと。何ができるわけじゃなくて、若い頃の私はその「何も出来なさ」が歯がゆくて、「誠意はお金か結婚よ」とか、「仕事にならなきゃ人と会っても仕方ない」くらいのこと言いちぎってたんだけどさ。やっぱそれじゃあ寂しいよ。限界あるよ。昔そういうことを口にしたこと少し後悔しています。百のやさしい言葉をかけるより、身銭を切って何かしてあげることのほうが役に立つ場合はそりゃああるけども、でも、損得何もなく、優しくされたい時あるよね。それで十分な時ってない?、わたしは、何人かの人が、私にこうしてお手紙くれたり、コメントくれたり、そういうのすごく大切に生きていきたいなと最近すごく思っています。結婚できるわけでも遊び友達になれるわけでもないんだけれど、みんなからもらった言葉はいつも私の心の中でぐるぐるしています。それだけは本当なの。
さて、最近はすごく仕事をしていて。ほとんど人に会っていません。春にすごく連載が入れ替わるので、今の仕事と新しい連載の準備で無茶無茶なスケジュール。しばらく朝まで執筆したら、今度は金曜にスッキリがあって朝四時に起きるので早く寝たり。それでなんとか調整しているかな。番組なしで漫画を書いていた頃は、毎日九時とか翌朝の昼まで書いてしまったりしてもう完全に壊れていたから。今は番組に救われているかな。でも久しぶりに、漫画だけ描いて孤独だった何年か前みたいに今ちょっとなっていて。そういう生活だと時間の感覚が狂うのね。きょう何日なのか。朝起きた時自分が誰で今いくつで、何歳なのか分からなくなってくるの。
今朝も朝起きたら風がすごく強くて。私は今マンションの六階に住んでいるのだけど、近くに高い建物がないせいで、風がすごく大きな塊で空から墜ちてくるのを感じるのね。春の風ってさ。トトンタトンタタって、記憶の扉を叩くのよ。朝起きて布団の中で、そんな風の音を聞いていると。急に小さい頃や、うんと若かったとき、好きな人と一緒にいたこととか思い出してさ、なんかすごくトリップしちゃうんだ。そんな時、ココに来てくれる皆のことも思うの。私の中で過去と今が今ごっちゃになってさ、私は今世間じゃなくて私だけの時間の中に閉じ篭って、もうそろそろ真剣に「これを書くために頑張ってきた」って作品に取りかからなくちゃなってすごく思っていて。いや、もちろん憂いちゃんも日本の未明もそうなんだよ。でも書き手っていつも、次に書くものが最高の作品にしたいって思ってしまうんだよね。憂いちゃんは3月までの私の最高ね。
ところでなんか、このページでは。今日こんなことがありました的な事もだけど、今後は心の中にダイブするみたいなことも書いていきたいな。なんか書き手としての自分のテンションがすごく上がって来ている気がします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/19/ff1833cb075be53e43d48ace255f6e49.jpg)
そんなこと考えて、歩く道端に、最近まですごくキレイに咲いていた梅の花の写真おくります。花がほころぶ春。風が過去といっしょに空から墜ちてくる春。みんなは何を思い出しますか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/c2/01a3376d19357e8664a4367bef8091e4.jpg)
そうそう、ついにローマ帝国の漫画がでました。先週発売かな?22日。七年かかってしまったので、一巻目は絵に対して自分的にいろいろ納得できない部分があるんだけど、二巻目から大分安定しているし、とにかくがんばって書いたので、みてください、三巻はまだ直しの作業していますよ。そのくらい大変!!またその辺の話もゆっくりします!!