昨日は原爆の日だったので、チラシの絵を進める間に、ソファに横になり、戦争関連の映画を四本みました。
まず、先日から気になっている「海と毒薬」の熊井啓監督の「望郷~サンダカン八番館~」「ひかりごけ」
それから「きけ、わだつみの声」や、アカデミー賞をとっている「戦場に架ける橋」、他に新藤兼人監督の「原爆の子」も用意していましたが、足がいたくて探しきれず。
サンダカンはあらゆる意味でよかった。ひかりごけはちょっと熊井さんらしくなく後半の台詞劇が観念的すぎてちょっとわかりにくい。「きけ、わだつの声」は、最初、国立競技場からタイムスリップするところからわたしは違和感があり、内容はもちろん泣けてしまうシーンもたくさんありましたが、全体に戦後史観に傾きすぎな感じもして、ちょっとアプローチが凡庸。でも、みておいてよいとおもいます。
それよりは昔みた「二十四の瞳」を、わたしはおすすめしたいです。あと「長崎の鐘」も。
「戦場にかける橋」はラパン・アジルにも来ていた、日本初の国際派俳優、早川雪洲が出ていて、興味深く見ました。戦争の事実としては、もっとむごいこともあったでしょうが、人間ドラマ、映画として良くできています。
「戦争は間違い」とわかっていても、繰り返されてしまう悲しさ。いま現実に戦争がおきているので、どの映画もみにつまされました。さらに「戦場のメリークリスマス」「地獄の黙示録」「原爆の子」「ひめゆりの塔」「硫黄島からの手紙」等、みてから、映画評論連載に向けて準備していきたいと思います、
日本はいまだ、前の大戦の総括ができないまま。各自が、それなりに総括しなくてはとおもいます。いろんな国のいろんな目線でみて、歴史を常に勉強し、精一杯判断するしかないんでしょう。難しいけど、いろいろみるうちに、なにを大切にするのか、自分の考えが定まってくると思います。
ちなみに、友人にすすめられて買った書籍「ヒロシマ日記」は、被爆した医師による名著。読むのが辛いけどおすすめです。
核兵器や細菌兵器などが使われないまま、すくなくともいまの戦争が終わりますように。ロシアや中国などの大国の異様な行動を許している国連の意義はなんなのでしょう。日本は、被爆国としてもっと発言してほしい、とおもいます。
世界も日本もこれからはインフレや恐慌のリスクがあるでしょう。でも、どんな禍もかならずおわらせられるはず。一文無しになっても生きていける力をつけられたらいいな。
ただ、わたしはすでに難病もちなので、戦争で薬がてにはいらなくなったら、生きていけないんですけどね。透析を必要な方たちもそうです。だからやはり、戦争に巻き込まれないようしなくては。
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それから、歴史の表に「戦争」が起きていなくても、実は常に自衛隊や外交戦で戦っていることも忘れたらいけないとおもいます。私たちには平時のときも有事のときも、いつも試されています、きっと。
万一の禍に巻き込まれても、時代に流されずに、人間らしい気持ちを失わないでいられたらよいのですが。
映画や文学をみる意味は、そこにあるとおもいます。例え、私たちには直接にいまの戦争を止める力はなくとも。意義を唱えることを諦めてはいけないとおもいます。
そしてなにかできることを、難民支援でも、祈りでも、近くにいる人を大切にすることでも、自分に出きる小さなことを、継続的に責任をもって行うしかないとおもいます。
原爆の被害を受けたかた、世界中の戦禍でなくなったり被害をうけたかた、国のためと信じて戦い、なくなったかた。全てのかたのご冥福をお祈りします。