読みました

本を読むのが好きです。
忘れないように感想等を書いています。
その他、ねこのひとり言…。

なんとか復活!

2006-07-02 17:34:14 | 読書
 旅から帰って1週間、時差というのがこんなにきついとは・・・
朝も昼もよく眠れること。不眠症の人にこの眠気を分けてあげたいと思うくらい
そのかわり夜は布団で2時間ほど寝返りをうっていました

 図書館で2ヶ月前「ナイロビの蜂」上・下巻が目につき、随分迷って諦めたら次回以降はもうありませんでした。本との出合いも「一期一会」かな?と時々思います
 
 やっと昨日「包帯クラブ」天童荒太著を読みました。「永遠の仔」を借りたかったのに、何度行っても最初の第1巻だけが貸し出し中。単行本を探していたら目にとまり後悔しないよう即借りました
 
 16歳の笑美子(ワラ)は最近男くさくなった2歳下の弟と仕事に疲れた母の三人で団地に住んでいる。部活もやめ、彼氏とも別れて高校二年になり、進路に迷い不安を抱えている。

 学校をサボった木曜の午後、高いところで自分の居場所を確かめたくて病院の屋上に登り、井出埜辰耶(ディノ)に出合う。周囲から変わり者と見られる彼の言動には真面目な理由があった・・・。

 人が受けた傷を認め、「痛いでしょ」と包帯を巻くことでいたわりを伝えることは出来るかもしれない(本文から)傷ついた時の場所に包帯を置くことで人は癒され立ち上がれるかもしれない、とメンバーは考えた。

「包帯クラブ」が結成され街中に包帯の巻かれた風景が広がって行く・・・。
 他人から見れば些細と思われることも、個々の人にとって傷の深さはそれぞれ違うとワラは思う。

 人は些細な事に傷つき、些細な事で癒されていく。
表面的な「やさしさごっこ」と取られかねない話だけど、ストレスの多いこの時代に、包帯を巻くだけで立ち直れるなら有りかな?と思わせてしまうところが作者の腕でしょうか