読みました

本を読むのが好きです。
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以前読んだ小説(1)

2006-07-20 12:21:23 | 読書
 このブログを始める直前にも読んだ本がたくさんあるので、少しずつ紹介しようと思います。
 
石原 慎太郎「太陽の季節」
 高校でバスケ部に籍を置く津川竜哉は、拳闘部の小柄で喧嘩の強い佐原を見てから拳闘にのめりこむようになる。3年の春の試合の日、知り合ったばかりの英子から花束が届く

 竜哉も英子も戯れに遊ぶ相手に不自由はしていなかったが、いつしかお互い強く引かれ合う。
 恵まれた家庭に育ち、奔放な生活を送る二人の恋愛は、やがて思いがけない結果に・・・。

 クラブやキャバレーで戯れ、ヨットや車を乗り回す等、その頃の庶民には珍しい時代だったでしょう。
 風呂上りの竜哉が英子に声をかける場面、最後に竜哉が通夜で香炉を掴む所等も、小説が芥川賞をとり映画化された当時から話題となったようです

 お金に不自由していない英子が抱える心の渇きと、ボクシングに熱中しながら家族に遊びにも覚めた目をも持つ竜哉は似た者同士のように思えました。
 意外にも短い小説でしたが、氏はこの小説を2日で書き上げ、3日の校正で完成させたそうです