回想の古伊万里も130回目ですが、傷物や変テコな品が多いとはいえ、随分と集めたもんだと思うところもあります
それはさておき、ワタシが伊万里に惹かれたのは文様の多様性だったように思います。そんなこともあって、ウチの貧乏コレクションには
文様の描かれていないいわゆる白磁は一つしかありません。
その貴重な(?)一つが、今回紹介する品です
「白磁陽刻竹鳥文七寸皿」
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多くの業者さんが「柿右衛門白磁」として販売するであろう、輪花形の七寸皿です
生地は確か乳白色のいわゆる「濁し手」のようですので、そういった点では中期の柿右衛門白磁と呼んでもさしつかえなさそうです。
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古九谷の陽刻と違いそれほど鋭くないこともあって、画像ではなかなか上手く表現できない面はありますが
一応、竹とそれに止まった鳥と思われる文様が陽刻されています
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落款はなく、目跡が五か所にあります
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このシャープな成形はさすがに柿右衛門というべきでしょうか
この品をお世話してくれた関西のベテラン業者さんは、「白磁が好きな人は美意識が高い」と言っておりました。
やはり白磁といえば伊万里ではなく、李朝や定窯白磁が魅力的なのは間違いありません。