最近は骨董や伊万里の専門書を読むことはなくなりましたが、古伊万里に興味を持ち始めた頃には
書店で古伊万里や焼物関連の書籍があれば、とりあえず買って読んだものでした。
そんな頃に読んだのが、お馴染みの中島誠之助氏の著作「鑑定の鉄人」でした
この書籍は1995年の刊行で、「なんでも鑑定団」の放送開始が1994年であることから考えると
中島氏が「いい仕事」で有名になり、蛸唐草を中心とする古伊万里のブームが盛り上がっていった時代に書かれたことになります。
当時のワタシはとりあえず知識を仕入れて、という時代でしたので、この本はそれなりに役に立ったのかも知れませんが
骨董というヤツは、結局のところ身銭を切って購入しないと自身の勉強にはならないと悟るのは、ずっと後のことでした。
で、この本の第五章に「鉄人の伝授する鑑定の鉄則」という部分があり、その項目だけを紹介したいと思います。
第一条 ファースト・インスピレーションで勝負しろ
第二条 すべての故事来歴を捨て去れ
第三条 欲の心を捨て去れ
第四条 常に懐は空にしておけ
第五条 失敗を恐れるな
第六条 世の中のあらゆることを勉強しろ
第七条 約束ごとは徹底してマスターする
第八条 財布が許すならば実体験をもて
第九条 物を見る際は過剰な個性は表に出すな
第十条 物の生まれた時代を想像して対峙しろ
骨董を商売にする人と、趣味で収集する人ではスタンスが違うのは事実ですが
ま~、これが全部できたら業者さんになれるのかも知れませんね。