Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 78(大聖寺色絵船形皿)

2020-08-29 23:18:40 | 古伊万里
 酒田ではこのところ連日最高気温が32~35度ということで、本来ならば少しづつ涼しくなっていく時期に
この夏の最高気温を記録しております。あまりの暑さでブログは暫くお休みしましたが、とりあえず復活です。

回想の古伊万里シリーズと銘打っていますが、今回の品は伊万里ではなく、元禄伊万里写しの大聖寺です
「大聖寺色絵船形皿」


横21cm、縦13cm、深さ5cmほどの変形皿で、絵付けはよく見かける元禄古伊万里写しです
このタイプのお皿は明治~昭和にかけて多数作られており、一般的な菊形のお皿などはまとまった数で出るケースが多いようです


この品の場合は元禄期の伊万里に習って、裏面にも同じ文様を描く「打抜き」の手法が採用されており
一応、大聖寺のこの手の品としては若干手のかかった品であることが想像されます。


落款は、前回紹介した本歌の伊万里と同様の「奇玉宝鼎之珍」で、このタイプの大聖寺にはほとんどこの落款が入っているようです。(たぶん)


ワタシがこの品を購入したのは今から18年ほど前で、当時のワタシは骨董初心者で、大聖寺と伊万里を見分けるだけの力がありませんでした
ま~、今見れば大聖寺以外の何物でもないんですが、この品を扱っていた業者さんは
「赤の色が江戸後期の元禄写しの色だし、高台が斜めに切られていないから江戸後期の伊万里だ」と言っておりました
この品を購入してから多少なりとも勉強したのも事実ですんで、そういった意味では無駄な品ではなかったのかも知れません。

この形の大聖寺はもっと大きなサイズの品もあるようで、16~7年前に地元の骨董祭で横が30cmくらいありそうな同手の品を見たことがあります
(箱に入って店の奥のところにあったので、値段を訊く勇気がありませんでしたが・・・)



回想の古伊万里 77(染付葉唐草文六寸皿)

2020-08-23 20:34:38 | 古伊万里
今から20年以上前、古伊万里に興味を持ち、やがて購入するようになりますが
何せ当時は図録などで得たうわべだけの知識しかありませんので、今思うと特に感じるもののない品を
もっともらしいお値段で(当時の古伊万里は今よりずっと高かった)購入していたように思います。
ま~、そうやって現物を手にすることで、時代的な特徴や感覚的な部分を勉強した(今でもさして上達してませんが)
というのが現実です。
今回の品は、そんな古伊万里の西も東も良く判らない頃に購入した品です。
「染付葉唐草文六寸皿」


中期に良く見られる、区割りして交互に同じ文様を描くタイプのデザインの品で、見込み部分は葉唐草を描いています
それぞれの文様はかなり細かく描かれており、なにやら波頭を図案化したような文様と、渦巻文が細かく絵付されています
それぞれの区画には窓絵で、これも何かは良くわからない文様が描かれており、見込み中央の葉唐草も含め
息苦しいように文様で埋め尽くされています。

見込み中央の葉唐草は丸くバランス良く絵付けされており、絵付け職人の熟練の技を感じますね


さて、この品を何故購入したのか、理由は裏面にあります

裏面も余白をなくすぞという意気込み(?)を感じさせるかのように葉唐草文がびっしり絵付けされています
この手の裏面に手をかけた品は、江戸中期の享保~宝暦あたりに見られるようで、当時の流行だったんでありましょうか。
落款は「奇宝玉鼎之珍」で、大聖寺の伊万里写しの品で良く見かけますね。
(昔、この落款を「埼玉県の宝」などと呼んでいたのを思い出しました)

回想の古伊万里 76(染付三階松文小皿)

2020-08-18 22:53:10 | 古伊万里
 ウチにある古伊万里は一応、100種類以上はあるんですが、何せ恥ずかしくて出せないようなショボい品もありますんで
とりあえず出し惜しみしつつ紹介しております。

今回紹介する品は江戸前期~中期と思われる染付の小皿です
「染付三階松文小皿」


見込み中央に三階松だけを描いている、実にシンプルな文様の小皿です
伊万里の場合、松が単独で描かれるケースは少ないように感じますが、実際のところは判りません。
この品の場合、縁文様が特徴的で、このあたりの時代に見られる波のような連続文様が描かれています(何という文様かは知らない)
正直なところ、この品を購入しようと思ったのは、このタイプの縁文様の品が欲しかったからでありまして
七寸サイズなら見栄えがするんですが、予算の関係で小皿になってしまったというのが現実です。


縁文様の拡大ですが、薄濃みによるグラデーションはなかなかの出来栄えで、この部分だけ見れば
盛期(延宝~元禄)あたりの品という印象ですが、裏面を見ると微妙な感じになります。


この手抜きのような裏文様は、寛文末期あたりと思われる品に良く見られますので、そういった意味では
寛文様式から延宝様式への移行期の品という感じもします。
小皿ですんで枚数があればと思いますが、なかなかまとまった数では市場に出ないようです。

蛇足ながら、この品の三階松文は上から二番目の松が右へ寄っていることから、「右三階松」と呼ばれるようです。

酒田をちょっと散歩 27(つたのからま~る♪)

2020-08-16 19:15:40 | 散歩
 今日の酒田の最高気温は30度ほどでしたが、曇り空だったので散歩しても大丈夫だろうと思い
とりあえず、いつもの日和山公園から半径1km程度を散歩してきました。(暑いといえば暑いですが・・・)

さて、先日ワタシの古伊万里の大師匠であるDr.kさんが「グリーンカーテン」が完成したのをUPされていました
それを見て思い浮かんだのが、「ツタにおおわれた」お家です。人が住んでいなケースは多いようですが
妙に気になるのも事実で、とりあえずいくつか勝手に撮影してきました。(所有者の方、ゴメンナサイ)

まずは、船場町のウチの会社の鮮魚・惣菜の加工センターの隣にある建物です。
正面は半分ほどがツタに覆われています

側面の後方はこんな感じ

側面の前方はツタの侵攻が止まっており、こんな感じです

ワタシは37年ほど前まで、5年ほどこの近くに勤めていた(当時、コンピュター室が惣菜センターの二階にあった)んですが
この建物に関しては、当時から何をしている場所なのか判りませんでした。(ウチの会長さんに訊いてみようか・・・)
ただ、非常に大きな建物で、側面や前から見た感じからして、宿屋のような類の建物であろうと想像されます。
この辺りは港からすぐ近くで、しかも花街も歩いて数分という場所であることからして、その種の商売の建物であろうと勝手に想像しています。

続いては、昭和の時代には酒田で一番の歓楽街であった台町(日吉町)界隈からいくつか紹介します。
まずは、かつては飲み屋さんが入ってた雑居ビルの壁です。

この程度のツタは珍しくなく、良く見かけるレベルでしょうか
続いては建物の二階の部分にだけ広がったツタですが、なんというか芸術的な形状になっています。

何度目かの登場となる阿部法律事務所の門もツタに占領されておりました

こちらは厳島神社の裏手にある建物ですが、もはやツタに襲われている感があります

旧港座の裏手の方にある建物ですが、これもなかなかなものだと思います。

同じく日吉町の民家ですが、これなどはいたって可愛いものだと言えますね


さて、続いては本間家本宅近くの稲荷小路(ブラタモリでタモリ一行が歩いてました)の稲荷神社の隣の建物です

正直、さっぱり判らんと思いますが、この鬱蒼とした中に小道があり、後ろに木造の建物があります
隣の稲荷神社から見ると、こんな感じです

さらに反対側の方からはこんな感じ。

この建物がどなたの持ち物なのかは知りませんが、酒田市内の一等地に相当大きな面積の土地をお持ちであることは確かです。





お盆に車のおもちゃ

2020-08-14 20:11:09 | 日記
 以前に日テレ系の番組でも紹介されたことがありましたが、酒田市の一部とお隣の遊佐町では
お盆になると軒下に車のおもちゃを吊るすという風習(?)があります。
↓がウチの様子ですが、当然の如く、昔から車のおもちゃだった訳ではありません

ちなみに、このおもちゃの車はワタシが40年ほど前に購入したもので、車種は「スカイライン2000GTハードトップ」です。(通称ジャパンですね)

ウチを含むウチの近辺では、昔は藁で作った馬を吊るしていたんですが、やがてそういった藁製品を作る人がいなくなり
手っ取り早く乗り物ということで、車のおもちゃという選択になったように思います。
ちなみに、ウチの母親の実家では、随分と昔から木製の赤く塗られた車のおもちゃが吊るされていたのを記憶しています(昭和30年代です)

見ての通り年代物ですんで、毎年数日しか吊るさない割には色が抜けてしまっていますが、今年も現役の「旧車」だったりします。
ついでながら、これとは別に茄子やキュウリで作った牛や馬は飾ります。

御先祖さんもそろそろ新車に乗りたいところでしょうか・・・