鳥文様シリーズ(というほどのものではありませんが)の3回目です。
前々回は猛禽類、前回は孔雀のような鶴ということで、伊万里としてはちょっと変わった鳥文様でしたが
今回は定番の「鷺文」を取り上げてみました。
「染付鷺文五寸皿」
これのどこが鷺やねん!、とツッコミの入りそうな文様ですが、一応、寛文期の鷺文のお皿であることは確かのようです。
三方に同じ文様を描くタイプのデザインは伊万里ではよく登場しますが、この品はわざわざ三角形の圏線まで描いているという念の入れようです。
さて↓が問題の鷺文の部分です
個人的にはよくワカランのですが、これはつがいの鷺を描いているということのようです。とは言え、鷺の部分はわざわざ白抜きにしてあるのも
それらしい部分かも知れませんね。
裏文様がなく、薄く鋭い高台は典型的な寛文期の藍九谷なんですが、実はこのれと同じ文様の品で、見込み中央の三角形の中に色絵の柘榴文を描いた色絵古九谷の品が存在します。(裏面は色絵の折れ松葉文)
その品はDr.k氏と共に私にとっての古伊万里の大師匠であるミーコさんのコレクションの中にあり、この品を入手しようと思ったきっかけににもなった佳品です。(いつの日か入手したいものですが、一度も見かけません)