Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 142(染付草花文五寸皿)

2021-07-30 21:29:02 | 古伊万里
 伊万里のシリーズも142回目ですが、ま~自分でも良く集めたもんだと思います。
(Dr.kさんをはじめとする、この世界の大先輩コレクターとでは比較にはなりませんが)
さて、このシリーズでも何度か書いていますが、250年近い江戸期の伊万里の歴史の中で、個人的には寛文期の品が一番好きです
そんな訳でウチでは寛文期の染付の品がそこそこ多いんですが、すべてが魅力的かと言えばそうでもなく
後で引っ張り出し見ると、「なんでこれ買ったかな?」という品もあったりします。今回の品はそんな「普通の寛文期の品」です。
「染付草花文五寸皿」

成形はちょっとだけ凝っていますが、古色はあるものの、なんてことない草花文の五寸皿です
見込みの周囲にはラーメン丼でお馴染みの「雷文」が描かれています
草花文の描き方はこの時代の典型的なもので、寛文期によく見られる濃い呉須で上から塗っています
落款は古九谷様式でよく見られるタイプのもので、薄くまっすぐに立った高台もまたこの時代ならではです
裏文様も寛文期によく見られるタイプのもので、個人的にはもっと後の時代の唐草繋ぎよりずっと好きです。
という訳で、間違いなく寛文期の藍九谷なんですが、特に何の変哲もない品であることは確かです
古いことが取り柄といえば言えなくもありませんね。

胴腹の滝&二の滝(一の滝)へ行く

2021-07-23 19:29:35 | 散歩
酒田はこのところずっと最高気温が31~2度という夏らしい日が続いています
そこで先週に引き続き、涼を求めて近場の滝へ行ってきました。

胴腹の滝と二の滝はどちらもウチから20数キロ先の遊佐町にあり、胴腹の滝は二の滝へ行く途中にあります
まずは「胴腹の滝」です
ここは綺麗な水で有名な場所で、水を汲む場所もあるためポリタンクを持参してやって来る人も多いようです。
(ウチでも20年近く前は、ここで汲んだ水でごはんを炊いていました)
駐車場からこの道を入っていくと滝があります
しばらく行くと鳥居があります
この鳥居をくぐってしばらく行くとお堂があり、その両側に滝があります
お堂の右側の滝です
こちらは左側の滝
涼し気な水の流れです
さて、駐車場を出て山道を数キロ登っていくと二の滝にたどり着きます
その名の通り、「一の滝」と「二の滝」があるんですが、今回は時間の関係で「一の滝」だけになってしまいました。
(「二の滝へは「一の滝」から歩いて25分くらいかかる)
この鳥居をくぐると遊歩道になっています
山道をしばらく行くと神社があり、滝の音が随分と大きく聞こえてきます
この階段を下ると、一の滝の滝見台へ行けます(滝つぼへは下りられない)
いよいよ「一の滝」です
四連休の真っただ中ということで、県外から訪れた方がおりました
落差は「玉簾の滝」ほどはありませんが、結構な水量で水しぶきが涼を呼びます

ちなみに「飽海三名瀑」というのがあって、旧平田町の「十二滝」、旧八幡町の「玉簾の滝」、そして今回の「二の滝」が三名瀑です。
実はこの「一の滝」へ行ったのは19歳の時以来ですんで、なんと43年ぶりでした。探してみたら、会社の同僚と二の滝渓谷で遊んでいる写真がありました。


回想の古伊万里 141(染付五弁花区画割り唐花文稜花皿)

2021-07-20 20:19:28 | 古伊万里
 古伊万里の魅力は何か?、と聞かれたら、たぶんワタシの場合は「文様の多様さ」と答えるように思います
現代の食器も十分に多様な文様があるのかも知れませんが、やはり300年以上前のデザインなのに今見てもモダンなデザインがありますし
また、大胆なデザインに驚かされる品も多くあります。
そういった観点からいうと、今回の品は「面白みに欠ける古伊万里」ということになります。
「染付五弁花区画割り唐花文稜花皿」
伊万里では良く見られる全体をいくつかに区割りし、そこにひとつおきに同じ文様を描くというデザイン手法のお皿です
元禄期の六寸半サイズの染付皿で、やや薄作りで土もかなり白い土が使われています
ひとつおきに絵付けされた蛸唐草文と唐花文(?)はバランスよく丁寧に絵付けされており、上手の品であったことが想像されます
見込み中央の五弁花も盛期らしく丁寧な絵付けです
さて、この品なんですが「食器」としての完成度はかなりのレベルだと思いますが
伊万里好きとしては積極的に買いたい品ではないように感じます。
この品を購入したのは今から11~2年ほど前で、当時はHPの月イチ更新に四苦八苦しており
「中期の古伊万里ならいいか」という思いで購入したように記憶しています
落款は渦福で、裏側は典型的な中期古伊万里です
面白味に欠ける伊万里ではありますが、別冊太陽の「絵皿文様づくし」の128ページに同手が掲載されています。

玉簾の滝へ行く

2021-07-16 20:34:46 | 散歩
今日の酒田は梅雨明けしたこともあって晴天なのはいいんですが、最高気温が31度という暑い一日になりました
そこで涼を求めて旧八幡町(現在は酒田市)の升田地区にある「玉簾の滝」へ行ってきました。
この滝は映画やTVドラマのロケで何度か使われており、特に有名なところでは「花のお江戸の釣りバカ日誌」で使われています。
駐車場は結構広いんですが、平日ということもあって空いておりました

駐車場から滝まで遊歩道を歩いて300mほどです
遊歩道入口の鳥居
少し進むと、「目洗い石」という大きな岩があります
さらに進むと「御獄神社」と「玉簾の滝」の由来を書いた案内板があります

「御獄神社」の自然石を加工した鳥居と社が見えてきます
御獄神社
この神社の裏側に玉簾の滝がありますが、神社の左側には御神木である千年杉の大木があります

この横を抜けると、いよいよ玉簾の滝です
滝の水が流れ込む涼しげな水辺です
遊歩道の途中から見える鳥海山、まだ雪があります
実は「玉簾の滝」へ行ったのは約40年ぶりでありまして、その頃に比べると随分と有名になったような気がします。

回想の古伊万里 140(枝垂れ桜に幔幕の図六寸皿)

2021-07-16 00:14:52 | 古伊万里
回想の古伊万里シリーズも140回目です
ウチの伊万里は傷物が多く、実に貧乏くさい三流コレクションなんですが、今回の品はそんな貧乏コレクションの初期に収集した品です。
「枝垂れ桜に幔幕の図六寸皿」

中期の染錦手の品で、絵柄的にはかなりイケているように思います
中央に花文、その周りを濃い染付で塗り、その上から金彩で文様を描いています。
さらにその上部には幔幕、その外側には枝垂れ桜などが描かれており、赤、朱、緑、黄、そして濃い染付と薄瑠璃を使って絵付けされています。

業者さんは元禄色絵と言っていましたが、中期の染錦手のお皿であることは確かです
この品、最大の問題点は「甘手」であることで、下の画像を見ると判るように、いわゆる残念物です。
この品を買ったのは今から20年ほど前で、当時のワタシは「甘手」が何なのかすら理解していなかったように思います
さらに「幔幕」についても全く知らず、「幔幕って何?」と思い、ネットで検索したものでした。(「まんまく」と読むことすら知らなかった)

落款は「富貴長春」で、裏文様も中期の品によく見られるものです
この品の完品が出たら購入しようと思っていますが、未だに完品はおろか同手の品も見たことがありません。
正直なところ甘手で大した品ではないんですが、ワタシとしてはなぜか気にかかる品ではあります。