このところ古九谷様式の色絵小皿を続けて紹介してきましたが、残念ながら品切れですので
今回は似たような時代の染付小皿を紹介したいと思います。
「染付草花文五寸皿」
余白を大きく取り、右側に寄せて草花文(?)を大胆な筆致で描いた五寸皿です
全体のイメージとしては寛文期の藍九谷なんですが、成形や余白の取り方などは延宝期の柿右衛門様式の要素も感じられますが
染付のグラデーションは盛期(延宝期)の伊万里のようではありませんので、やはり寛文末期の品といった感じでしょうか。
この品の魅力のひとつが、この大胆かつ勢いのある筆致の草花文で、見ようによっては
現代の陶芸作家が絵付けしたと言っても信じてしまうような気がします。
落款は一般的な「大明成化年製」
裏面から見ると厳しくシャープな成形が見てとれますし、裏文様も変わっています。
この帯のような模様は先端の部分を見ると何であるかが判ります
そうなんです、この帯のような文様は葉で、その中から茎が伸びて花が咲いています。
江戸時代の人のセンスには驚かされますね。
購入したのは今から15年程前ですから、ウチの品としては古手の部類でしょうか。