先日、ダーの姉から山菜が届いた。
毎年この時期になると、ご近所さんと一緒に
馴染みの場所へ山菜をとりに行くのが楽しみらしい。
そしていつも「はい、お食べなさい」と言うカンジで、
すぐ食べられるようにして送ってくれる。
ありがたや、ありがたや……。
さっそく、
ふきは煮物と浅漬けに。
行者にんにくは茹でてあったので、
半分は冷凍、半分は肉鍋に入れ、
タラの芽はてんぷらに。
Mが台所にいるときにチャイムが鳴ったのでダ―が出た。
戻ってくるなり「行者にんにくだってさ」と、
袋いっぱい、まだ土のついた緑色の草をMに見せた。
ご近所さんの知り合いが、
沢山とりすぎて食べきれないから、持ってきたけど、
とってから日にちが経っているので、
今日・明日で食べてと言われたらしい。
え~~?? マジぃ?
自分たちの食べられる分だけとればいいのに。
そんなに乱獲することないでしょうが……
しかも、ウチも山菜をいただいたばかりだから、
コレを今日、明日で食べるのは無理だし。
と、申し訳ないけどMテキには有難迷惑だったりして。
Mが応対していたら、「ウチもいただいたばかりで沢山あるの」
と言って、やんわりお断りするんだけど、
ダーにそれを言わせるのは難しい。
実は、Mは山に自生しているものを、
見知らぬ人からいただくのには大きな抵抗がある。
ご近所さんは見知らぬ人ではないけど、
その知り合いは見知らぬ人なもので……。
春は山菜、秋はきのこ、山に入ってとってくる人はたくさんいるけど、
それが本当に食べられるものという確証はない。
てか、Mはそれらに疎い。
しかも、いちいち調べるのはダルいし、
それを食べなければ他に食べるものがないなら
一生懸命に調べるけど、そういうわけでもないので、
わざわざ山に入ってまでとりに行こうとも思わない。
これが本当に行者にんにくなのだろうか?
ダ―もMも、山菜に疎いのでわからない。
匂いを嗅ぐと、そうかもしれないと思う程度。
というか、これはどこからとってきたものか……
キタキツネがいる場所だったりすると
エキノコックスなんかが心配だったりして。
大丈夫なんだろうか??
安易に食べてMやダ―が体に異常をきたしたとしても、
いただいた山菜が原因とわかるまでに時間がかかるだろうし、
そんなことでご近所さんとギクシャクするのも嫌だ。
そんなことよりも、
不安にかられながら食べてもおいしくないと思う。
結果、
ダ―と「困ったね……」と言いながら、
出した答えは「捨てよう」だった。
ホント
ものすごく申し訳ない気持ちで鉛のように重たくなった袋に、
スーパーの袋を重ねて、分からないようにゴミに出した。
ご近所さんには「ご馳走様でした」と、一応言ったけど、
Mは重たい気持ちになってたデスよ……。
食べられるとヨカッタんだけど、そういうわけにもいかずに……。
山菜さん、
ほんっとに、ごめんな菜。