歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

雨が降るたびに

2015年04月22日 | 徒然 -tzure-zure-
雨が降るたびに



季節が進む。




スイセンに始まって




モクレンがほんわりふくらんで



コブシの香りに また惚れて





寒緋桜の満ちる勢いに やはり圧倒され



野のあちこちにも 小さな花が笑い出して




菜の花満ちて




綺麗な朝焼けが生まれて




ソメイヨシノが咲き出して



夜な夜な



朝な朝な



たまに宵な



晴れても




曇っても




「あ〜〜今日も きれ〜〜だな〜〜」って



「あ〜〜〜今日も いいにおいだな〜〜〜」って

フワフワしていたのですが




絶対に、
毎日欠かさず見届けてきたはずなのに、

なんでこんなに「いつのまにか」感が?





あっちもこっちも見廻れないほど



あれだけ巷に溢れていた色や香りが




さーーーッ、と、
無かったようになっていく

それに合わせて

なんとなく、あっさり忘れて行く。



いや まったく



呆気無い。

幽かすぎて、
何かを思い出しかけて、思い出せぬまま、ふいと消える。





ついこの前のはずなのに、



あんなに満ちていた色も、



こんなにあふれていた色も、

もう、なんとなく、
忘れかけてる。




春には、
記憶に何かリセットみたいなものを働きかける、
妙な機能があるのかしらん?と想うような。



いや



いやはや




いや、早や。

もう、だいぶ


遠く感じる。






「山が笑う」と云う



芽吹き始めの、一番繊細でカラフルな、色とりどりのパステルカラーが溢れる、

山が一番可愛らしくなる、微笑ましい季節。




ああ、山に行くなら今がベストなんだよなー
とか 夢想するうちに



気づいたらもう、



というか、

気づかないうちにもう、



「さみどり」がしっかり「緑」になっている。


「葉桜もまた良いよね」なんて のたまったりする




ひまもなく。

桜のまわりから、



はっきり色が変わってる。



雨が降るたびに



次が開き始める



雨が降るたびに

ひとつ またひとつ

新しいものが ぶりっと膨らみ



咲いては





散って



降られては





舞って




消し飛んで



また雨が来て




また流されて



初夏の香りをたっぷり含んだ




雲があふれて




夕焼けが滲んで

はっ、と、何かを思い出しかけて



あー、あれ、あれなんだっけあれ、とか唸っているうちに

ふと目に飛び込んで来てしまう

次の季節の



凄まじい色の強さに

圧し出されて、



また何処かへ。

ああ、

なんだっけ





また 忘れちゃった・・・。

、、あら?





今回、 何が 言いたかったんだ った か、、、


 、 、 、 、




、、、、あら 、 、





、、 、ええと 、、、、





、、、、忘れちゃった!



・・・・







・・・春のせい かしら、、、*










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