歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

椿

2010年01月30日 | 徒然 -tzure-zure-
ちょうど目の前にほろりとこぼれてきたので、


自然のなりゆきで
すいっとすくい上げてみました。


落ちたとて。まだ香りは気高いまま漂っています。





一月も、はや最後のお茶の稽古が終わりました。


今日も。雲ひとつない、すっかり春本番のような空です。

むめ

2010年01月26日 | 徒然 -tzure-zure-
おそらく この世で一番愛おしいと想う香りが、

今、

自分のちいさな部屋に、満ちているのです。


  

  Prunus mume
  バラ科サクラ属


梅。





最初は ひとつしか咲いていなかったのです。


部屋のあたたかさにつられて か
ポコポコ、ポンポン、
次から次に咲いています。

予想を上回る早さで。
今や、5分咲きくらいかしらん。


部屋に満ちる 香りの濃度も
じわじわ現在進行形で、格段に増しているような気がします。


一番好きな香りが、
今、すぐ傍にある。


「こんな贅沢なことがあって、良いのだろうか。」

と、

なんだか申し訳ないような、
畏れ多い気にすら、なっています。


一番好きな香りだとはいいながら
梅の枝を 個人的に入手し、自分の部屋に生けたのは、初めてのことです。





仕事で訪れた「立川」という

東京のようで 東京でないような 
不思議な“田舎感”のある土地で、出逢いました。


旧い大きな通り沿い、
旧い大きな家の門先に、

手書きの「どうぞ」。

バケツに入れて置かれてあった、切り花。


ふつうにお花屋さんでお買い求め、となると
まず有り得ない、
非常に良心的すぎる、破格のお値段。

しかも、上等。
すこぶる状態の良い、たわわなつぼみつきの枝が、
ぜいたくに、束になって。


「今朝切ったばかりなんですよ。」

と、
そのお家の、おばあさん現る。


「いいにおいでしょう。

 においだけでも、たのしんでってくださいねえ。」


まだ、ほとんどつぼみ状態でした。
だけど、
すでに佳い香り!

つぼみからすでに、芳醇に、香っているのです。

すっかり、やられました。


白梅と、紅梅を、一束ずつ 頂く事に。

(白梅のほうは、展示最終日を迎えた朔さんにあげました。)



嬉しさがあふれて来たのは、
帰りの電車に乗っているときでした。



壊れやすい 繊細な宝物を抱えるように、
そっと、
新聞紙で包まれたそれを、大事に大事に、でもしっかりではなくて、そおっと、抱えて。


 「花を抱えて帰る。」

  風流だなあ。
  、、、いいなあ、そういうシチュエーション。


って、想えて。

新聞紙の包みに隠れながら、
心の底まで にっこりと 笑顔になってしまったのでした。





ああ、ほんとに。

「こんな贅沢なことがあって、良いのだろうか。」

と、
戸惑うほどに 素敵な香りが、満ちているのです。

まさに今、この瞬間も。
まさか、この部屋に。


風が吹いてるわけじゃないので、香りが絶えず鼻もとに舞い込んで来るわけではない。

だから、
自発的に吸い込もうと、くんくん、あるいはもっとがんばって、ふんぐぉーー!と、
「深呼吸」、してみてしまう。


かといって、
それですんなり、こちらの思惑通りに鼻に入って来る ってものでもなく、

花の香りは気まぐれで。

たまに、ふっとよぎる すきま風だか、ささやかな空気の動きで、

ふっと、香るのです。

気を抜いた時に。


それがまた、佳い。


しかし、
いいのだろうか。
こんな自分の、こんな部屋にあって。

恐縮なのです。
身の丈に合っていない気がして。
なんだか、畏れ多いのです。





一番好きな香りだから?

もう、好きすぎて、
こんなお傍にあらっしゃられるのが、畏れ多い!と思うのでしょうか。


こんな感情を、何と言うだろう。


愛おしいあまりに畏れ多い。
好き故に、かえって近寄り難い。


もしかしたら、
平安時代に使われていた古語に、的確なのが、なんか、ありそうな気がします。
「いと○○○し」、みたいな。
憶測ですが。





朔さんのゴムはん展

2010年01月24日 | 告知 -news-
昨日行って来ました。

朔(さく)知子さんの、ゴムはん展。

場所は 西荻窪北口の FALLにて。
ほかにも色んな素敵な手作り小物が満ちあふれているギャラリーなので、
そうでなくてもちょくちょく行きたくなる、素敵ギャラリーでした*
というか、今日も行きたい*


先日、民謡のライブで初めて訪れたTOKIというカフェの、真下でした。びっくり。


朔さんの展示は、

なんと、「本日=日曜」まで!
なので、取り急ぎ告知。

10時から、夜8時まで。
知子さんもギャラリーにいらっしゃいます。


お時間があったら、ぜひ。おすすめします。

朔さんが色々なゴムはんで作り上げた やさしい色の 素敵な「庭」が、
そよそよと、ひろがっています。





ちなみに昨夜は 宣告通り、
噂の「アバター」観て来ました。


すごかった、3D。


一緒になって 森を駆け巡ったり、滝壺に落っこちたり、空を飛んだりしたので、
けっこう、エナジーを消費しました。あー、汗かいた。





今日は、よい天気。キリッと、あたたかくなりそうです。


そういえば、

西荻窪の駅のホームの、一番西の端(吉祥寺寄り)から、

富士山が、きれいに見えるんですよ。


今日も、見えるかも。


こみあげる木曜/そわそわ金曜

2010年01月22日 | 徒然 -tzure-zure-
つい先日
大笑いの楽しい送別会をして、フツーに「じゃー、また。」と別れた あの子から、

木曜の早朝、
不意打ちの電話がかかってきて、


 ー こっち、案外雪ぜんぜん積もってないよ(車道の上は)

 ー あ、そう?昨日のあったかさで、結構とけちゃったのかね


っていうような 他愛のない会話をしたんだけど

そのとき、歯ブラシを口に入れた直後だったもんだから、モゴモゴで、
あんまりしゃべったら歯磨き粉が垂れちゃうので、
「では、ご健闘を祈る!(キリッ!)」
みたいなことは もちろん言えなかったんだけど、
送別会、よかったね~ありがとう~おつかれ~みたいな会話で、

 ー まあ、じゃあ、引っ越し、頑張って

 ー おう、そっちも仕事、がんばって


みたいな感じで、
淡々と 終わって。


元々 電話をよくくれてたわけでもない さっぱりした子で、
このブログも見たことないし、
メール送っても、いつも、ど~やっても、返事はたった一言だけ。ってくらい、
たいへん淡白な子なので、

あらあら、今朝はどうしたことやら、
さすがにアレか、センチメンタルってやつかしらん?
ふふ、可愛いやつだな。(桃)

って、
朝から 微笑ましい気持ちになったんです。


、が。


それから、高円寺の事務所に向かって、いつも通り、50分の道のりを、
チャリをセカセカこいで、

それも終盤、

もうすぐ高円寺という、
青梅街道の ビルの谷間にスパーンと切られた 晴れた空の先を なんとなく

あったかいようで まだ寒いなー

って
少し仰ぎ見ながら 走っていたら 


急に、すごい、
“寂しさ的なもの”が 降って来て、

ぐわっと、
こみ上げて来たんです。
アレが。

「こみ上げる」って、アレがコレする時にしか使わない 超レアな動詞なような気がするけど、
まあそれは置いといて、


お別れ会の時からこの瞬間に至るまで ほとんど平気だったのに
なんだろう、このタイムラグは、、、!


と そのタイムラグ自体に吃驚しつつ、

あの、胸の上に ぐっとこみ上げるアレの感覚が、あって、



 「そうだった、お別れだったんだった。」


て、


ドリカムがうまいこと歌にしてそうなシチュエーションに、なったんです。


そんな、木曜日の朝でした。
送別会から、2日も経って。


なんかドリカムっぽい!
なんかドリカムっぽいぞ!

って思いながらの、
こみ上げながらの、
木曜日の朝でした。


 *



さて。


昨日の記事に登場した つぼみ



名前を書きそびれていました。

その正体は、

「ミツマタ」です。

  <ミツマタ>(三椏)

  Edgeworthia chrysantha
  ジンチョウゲ科ミツマタ属  落葉低木  中国中南部・ヒマラヤ原産
  英名:Oriental paperbush
  漢名:結香


中国名は「結香」なんですって。これは今回調べて初めて知りましたが、
美しい名前ですね。

この木、
日本のお札に使われる紙の原料でもあります。

木の枝が “三ツ又”に分かれるから、ミツマタ。
その枝振りは、こんな感じ。↓

    


写真の上のほうの木が、ミツマタ。
ほんとに三又に分かれてるでしょう?

ちなみにこれは、
昨年のキキの樹(みき)ちゃんの展示風景にて。ピン留め系の作品がひっかけられたりしてました。


植物の分類って、不慣れだと なにがなにやら、混乱しますが、
だんだん まとまりが見えて来ると、
「あ、なるほど」と思えるようになってきます。
すぐではなく、だんだん、ですが。


このミツマタも、
つぼみのかたちっぷりを見てから
「ジンチョウゲ科です。」と言われると、
ああ、うむ、納得。

つぼみが似ています。

   ↓



 ジンチョウゲ(沈丁花)

  Daphne odora
  ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属  常緑低木
  英名:Winter Daphne
  漢名:瑞香
  別名:輪丁花

Daphne(ダフネ)っていうのは、
ギリシア神話に出て来る女神“ダプネー”(Δάφνη=Dáphnê)のこと。詳細は省略。


ギリシア語だと、「月桂樹(ゲッケイジュ)の意味になるそうです。ローレル/ローリエのことですね。

ちなみに ゲッケイジュ(Bay laurel : Laurus nobilis)はクスノキ科なので、
ジンチョウゲたちの仲間ってわけでは、ありません。


あらあら、どんどん別の植物が登場して来て、
どんどん話が転がって行く。


調べものって、
どんどん派生してつながって、次から次に新たな情報が出て来るもので、
止まらなくなっちゃったりする。


特にインターネットだと、大変です。ピンからキリまで、情報量がはんぱない。
エンドレスにご用心。


今やってる仕事も 調べもの系で、
そろそろ 泥沼化しそうなところです。





さて、
金曜日。みなさんは、いかがおすごしでしょうか。
おおかた、仕事でしょうけれど。

私も、仕事の日なんですけども。

ですけども、
ドキドキ、ソワソワする、楽しい一日です。


なぜなら。


明日が、土曜日だから。




土曜日は、
朝:お茶のお稽古に始まり、

昼に夜に、

楽しい“遊び”の予定で、てんこもりになります*
(自分で意図的にそうしてるってのもあります)

日曜だと、
「明日は月曜だし、、仕事だし、、」というのがネックになって
一緒に会う友達 共々、
思う存分 解き放たれないので、
むしろ休息の日に充てます。
あるいは、明日からの仕事のための、準備に。


だから、
土曜こそが 一番、遊び回る・動き回るための日。
一週間で一番、楽しみな日。


もちろん、そうでない人も居ます。
カフェに行けば、店員さんが働いている。
コンビニに行けば、店員さんは働いている。
荷下ろしをする、長距離トラックの運転手さんが居る。

土曜日に働く人も居るから、社会は回る。
交替交替に、ホリデイは回る。

お疲れ様です。




さて。
みなさんは、明日、どう過ごされるでしょうか。


自分は明日、
朝はお茶の初稽古に参りまして、
昼は西荻窪のココに行って、
夜はコレを観に行きます。

初台のオペラシティでは、建築学科時代の同級生(天才)が
こんなすごいコトをしてしまっているので、
それもどこかで、行っておきたい。


あれやこれや、楽しげなことばかり。

もう、ソワソワしているのです。





でも。
あんまりソワソワしてるせいか、

今朝は 車にぶつかりそうになったり、実際にチャリにぶつかったり。
ちょっと(ちょっと←?)、危なっかしいことが。


それで、

 「ノグチさんの運転は、マジで(以下略)」

って、
この前の送別会でも あの子にやたらと言われたのを、ふと憶い出し。


今のところ、人命に関わる事態に陥ったことはないけど、
ちょこちょこ危なっかしいことは、あった、かもしれない。(かもしれない←?)

運転のことを言われたり、
交通関係で ハッとすることが重なったってことは、
これは何か、『気をつけろ!』のサインかもしれない。

気をつけよう。






ところで


引っ越し、無事に済んだかしらん。





電話 してみよっかな。





春色撮みに

2010年01月21日 | 徒然 -tzure-zure-
“大寒” のはずなのに

もう 四月のいつかになってしまったような、あたたかさ。



勢いつけて、コートを着ずに出てみたけれど、

ああ、
全然大丈夫!

ほわんとまとわりつくのは、あたたかみのまじった やわらかい風。

しっとりと ふくらみはじめた温度と 湿度。


春の海のような綾波模様の



水彩の空。



春が、来てしまった。




道ばたで、木を見上げる おばさんたちが居た。




こずえに ひらいた紅色がたくさん散らばっているのが、遠くからでも
はっきりわかった。



紅梅が咲いてる。

ああ、咲いてる。

和菓子みたいに咲(わら)ってる。





まだ、なんか、早すぎるんじゃ、、、という気もするけど、

「待ってましたー!」と

正直うれしくも、想う。

「想う」、
というか、

脳とかじゃなく 心とかでもなくて、
“からだ” とか
“細胞” が、
よろこぶ感じ。湧いている感じ。

生命体的な、
本能的な感じ。



この、
空気の中の 水分の粒子が、ちょっとふっくら丸くなって、
しっとり甘くなった感じ。


この、
冷たさとあたたかさの真ん中をふらふら ふわふわ 行き来する感じ。


うっすら、とろ~んと、やわらかい、流れる波の感じ。


パステルカラーの海に 揺れているような感じ。



冬のさなかの「小春日和」とも はっきり違うのは、

この “湿度”。


春の夜明けの、甘い湿度。





コインランドリーの 待ち時間に

あちこちに芽吹いているはずの 春の気配を

ちょっくら撮(つま)みに、チャリでうろうろ。


ほら、居た。



咲きそう。






おだやかな凪の白波みたい。



って想った。




落ちる光も強い。



光は強い。

そして、
手前のベニカナメモチの葉っぱが病気に罹ってるのが 気にならずには居れない。




さっそく
春めいた音が。



フルート青年、発見。

フルートって、おあつらえ向きに 春っぽい音だなあと想いながら

こっそり隠し撮り。みたいなことをしてみる。



深大寺まで 行ってみる。



坂をくだると



そば屋にぶつかる。



そば屋といえば 



そば男子。



そば屋といえば



そばたぬき。


深大寺には




だるまが ごろごろ。

ビニール袋は 要らない気がする。



深大寺には



水車も ごろごろ。

水車には 春が似合う気がする。






ロウバイが居た。

やさしい香りをふりまいてる。



 蝋梅
 Chimonanthus praecox
 ロウバイ科ロウバイ属  落葉低木  中国原産
 英名:Winter-sweet

春のはじまりの、やさしい、気品のある、上等な匂い。



ロウバイの香りや 梅の香りは、

見つけた途端に「うわあ!」って高まって、
ついつい、
眼がキラキラ、
気持ちもメルヘンになってしまう、
そんな威力をもっています。(ノグチ的には。)


「待ってました!」

春に 一番乗りの合図の、一番の香り。




温暖化?なんとか現象?気候変動?

まだ ちょっと、早い気もするけれど

やっぱり からだは勝手に、よろこんでいる。

からだは正直に、歓んでいる。


つぼみ炸裂。




春が来ました。


或る春の告知

2010年01月20日 | 告知 -news-
来る 4月4日。


野口造園、なにかやります。


 >>> "ludens"


ついでに、
右サイドバー→→に「☆NEWS☆」を追加しました。
なおかつ、
カテゴリーに「告知 -news-」を追加しました。





十兵衛さんと、

吉祥寺の「曼荼羅」にて。


 十兵衛さん(←本名)@森のテラス 2009年9月

50名限定。
ご予約は 2月1日から。十兵衛さんこと「壱零base(イチゼロベース)」のHPからどうぞ。

で、
その十兵衛さんのHP(コチラ>>☆☆☆)を見たら、

野口造園、
超持ち上げられてて、
ハードル上げられてて、
「ひえーーー;;」って、なってます。どないしましょ。

新鮮などきどきと、ぶるぶる、
戦慄です。





4月4日といえば
桜が舞い降る頃。


春を待つ楽しみが、ここにもうひとつ。



ぜひ、お越し下さい*




 はるまちぼうけ


門出

2010年01月19日 | 徒然 -tzure-zure-
月曜。


大事な友人の ”門出”を祝う集いを 催しました。



場所は、
前にも紹介したことのある、
代沢の無国籍料理:「タケハーナ」さんにて。


「いつか何か、特別な集まりの時に絶対、使いたいなー」と夢見ていたのですが、
案外早く、実現しました。実現させました。





新しい門出に立つ 彼は
文字通り「苦楽を共にした」といえる
元・“相棒” みたいな存在で、

自分が とりわけ辛がっていた時、
すぐそばに居て
どーん!と支えてもらった、
大事な、元・仲間です。


たまに 何かで カチンとむかついたりもしたし(←たぶんお互いに;)
ウマが合ってたんだか合ってなかったんだか よくわかんないけど

結局、
「嫌い!」なんて、想うことはこれっぽっちも、無かった。

まったく、良いやつで、
まったく、憎めないやつなのでした。


そして そんな彼とは対照的に:
まったく、憎ッたらしい、小物な自分の、しょうもないダメなふるまいにも、
よくぞあんなに 飄々とした顔で耐えてくれたものだと
(そういうところにすら、小さい自分はカチンと来たりしてたり、してたけど;)、
ひたすら、ありがたく思います。


そんなこんなで、リアルに救われてきたわけなので、
もう、
有り難いやら、
頭が上がらないやらで、
いっぱいです。


でも、
改まって『ありがとう、お前のおかげで』なんて言ったり、しやしないけど。断固。





そういえば、
ぱったり 会えてなかったのでした。ここのところ。


「今度ご飯でも~」なんて、悠長に言ってるうちに、

向こうが 結婚したり、
旅立つ事が決まったり。

自分は自分で、なにやら忙しくなってみたり。

バタバタと状況は変わっていって、

念願の 久しぶりの再会が、
まさかの「送別会」になってしまったのでした。


なんだか急な展開に「えー!?」って、びっくりしながら
大慌てで仕組んだ、門出を祝う会。

彼に縁のある方々を一堂に集めて、
ちょっとした「同窓会」みたいな感じに。





これから先
なかなか会おうとも、会いにくくなる。
なので、
寂しくて、すごくしんみりしてしまう

かと
思いきや:


久しぶりに会えた「喜び」のほうが 爆発してしまって、
なんだか楽しくって、しょうがなくって、

ケラケラ、にやにや、くすくす、ヘラヘラ、

とにかく、
笑いっぱなしだったのでした。


なんか、
ひたすら、楽しかった。。。

お料理も、どれもこれも美味しかった、、、(しかもたっぷり!)





そして
気づいたら 最後の晩餐も、ラストもラストの、デザート。
スペシャル・セレブレイション・ケーキのご登場。


とーっても幸せな雰囲気に包まれたご両人の、なかなか佳い写真が撮れたのだけど、
さすがに顔出し写真はNGになりましたので;

下半分だけ。



(ほんとに、良い表情してるのです、お二人とも。御見せできなくて残念☆)


このハートのメッセージは、
お店のオーナーシェフさんが考えて書いてくれた、
はなむけのことば。


  「 風通しのよい

     眺めのよい

      人生を! 」


と。

風通しのよい、眺めのよい、か。

素敵。タケハーナさん、ありがとうございます*




楽しすぎて、危うく終電を逃しそうになった
そんな別れ際は、


「じゃ、またー。」

って、

ふつうに サラリと、締めてしまいました。

明日もまた、ふつーに、会うし。みたいに。



間違いなく、もうしばらく会えることはないし、
次いつ会えるかわからない ということも、わかっているのに。

ふつうに、
「じゃー」って。「おやすみー」って。





でも
まあ、

生きていれば、会えるからね。


会いたいと想って、
会おう!と動けば、
また会えるからね。

たくましく、生きてさえ、居れば。


だから、
次に会うときまでに、
自分は、もっともっと、頑張って、成長しておかねば。
生きてさえ居れば 充分それでも良いんだけれど、
願わくば、
キラキラしておきたい。

また会いたいなあと、
あえて嬉しいなあと、
向こうにも、ふと、想ってもらえるように。


そして また会えた時には、
今日と同じように ふつーに、
にこにこと、
あるいはそれどころか、ゲラゲラと、爆笑し合えるように。


がんばらねば。





「お幸せに。」とか
「御武運を祈る!」とか
立派なはなむけは、ひとつも言わず

「おつかれさまー」とか「じゃー」とかしか、言ってないけれど、

わかるよな。




がんばれよ。

おまえもがんばれよ。

じゃーまた。

じゃ、また。


なにげない ふつーの言い方で
ふつーに交わす
ふつーのことばに
こっそり
ちゃんと込めてある 願いとか
祈りとか
ありがとうとか いろんな想いは

たぶん、
伝わる。
と、こっそり、思う。


人生のある時期 毎日 同じ時間と空間を共有して
時には 自分の一番ひどいぶざまなところまで曝して、ぶつけて、
苦楽を共にした、
可愛い元・相棒だもの。


ふつうに「おう、」と会い、

ふつうに「じゃ、」と別れる。



この夜も
次に会う時も

おおげさな想いの丈なんかは こっそりと内に秘めつつ
さらっと
ふつーに

そんな感じで。






じゃ、また。



初釜から宇宙まで

2010年01月18日 | 遊興 -pleasure-
新年明ければ なんでもかんでも 初ものづくし。


日曜日は、「初釜(はつがま)」でした。



初釜とは、
新春を迎えて初めて開くお茶会のこと。

場所は、
靖国神社の奥にある「洗心亭」というお茶室にて。


靖国神社の奥には
案外知られざる、立派な庭園と、お茶室があります。



「神池庭園」という。


明治11年にあらかた完成したものの、池周辺の地盤沈下が著しかったので、
平成11年から13年にかけて、二つの茶室と共に、修復工事がなされたという庭園。

また、
「洗心亭」および「靖泉亭」:
この二つの茶室は、
名匠といわれた数寄屋師・木村清兵衛氏の作を復原したとのこと。


建築学科の卒業設計で ここ靖国神社のことを色々調べたので、
ちょっと詳しめなのです。豆知識です。





色とりどりの艶やかな晴れ着の渦に、
“逆・紅一点”的に、まぎれ込みました。


あでやか。

鮮やかな色や文様が、ひとつに凝縮されて、
巧みに織り込まれていて、

見てて飽きないですね。着物。

この色使い、色の取り合わせの妙とか。勉強になるなーと。





「ブログに載せて良いよ!」ってお達しが出たので、御写真、載せましょう。

お茶メイトのM女史。

お茶の世界に引き込んでくれた素敵な友人。



さすがに顔がばーんと写ってるのは、公にしちゃあ、あれなので。ちょい引き気味で。




思想的な問題で 色々と取沙汰される 靖国ですが。

色んな人がごった返しているようです。賑わっていました。




神社自体の思想等については ここではとやかく申しませんが、

超巨大な三連鳥居や、
奥にこっそりある庭園を 巡回するっていうのも、ひとつの楽しみ方ですよね。

ちなみに、茶室は、普段は全然入れません。
予約を取るにも、1年前から手配しなきゃいけないそうです(しかも抽選制)。







初釜のあとは、

科学と芸術の集い「宇宙とヒトをつなぐもの」ー古代~最新の宇宙図と南島の神歌・古謡ー
という ライブ付き講演会に行きました。



大手町の 日経ホール。
妙に出来立てっぽい、ガラスがきれいな「日経ビル」っていう建物の中。



敬愛する歌手:UA(ウーア)さん目当てで応募して当たったので、
宇宙はともかく、いそいそと。



そしたら、



想像していたより 「宇宙」は、 すごかった。




 *



国立天文台にいる天文学者:小久保英一郎さん(なんか爽やか癒し系で若かった)が

「ミタカ」っていうCGソフトを使って、
地球から 太陽系銀河 ~ 超銀河団 ~ 、、、、っていうふうに
どんどん何光年も
遠くへ
高くへ


宇宙の中を ぎゅいーーーーーーーーーんと 引っ張り上げてくれるという

はるかなる宇宙旅行を体験させてくれたのです。
とってもわかりやすい、端的な解説付きで。


それが、ほんとにすっごくわかりやすくて、

ぎゅいーーーーーんっ!て
脳が引っ張り上げられる感じもして、


とっても、面白かった!


今まで、
知ってるようで
知ったふりをして
実はよく知らないまま 放っておいていた
「宇宙って何だ」
ということや

冥王星が“惑星”から外された理由とか

シリウスってなんなのか とか

ほうき星はどこらへんを飛んでいる、何モノなのか とか
「アンドロメダ銀河」はどういう位置関係にあるのか とか

「銀河」とか
「クエーサー」とか「オールトの雲」とか「光年」とか
詩的な言葉ゆえ、気になってはいるものの、
正確にはよくわかってなかった 専門的な天文用語を

ものの一発、

数分の「ぎゅいーーーーーん!」の行程で学ばせてもらえて、


特に 厚く期待していなかったぶん、
なおさら、
大変面白かったのです!


そもそも「宇宙」っていうことばも、


「宇」は:「天地四方上下」(つまり上下前後左右、三次元空間全体)
「宙」は:「往古来今」(つまり過去・現在・未来、時間全体)を意味し、

「宇宙」のひとことで
時空(時間と空間)の全体を意味するんだそうです。
(漢代の書物・「淮南子(えなんじ)斉俗訓」によると。)


つまり、「宇宙」という語自体、すでに
「四次元」も含んでいるということ。


それのどこが驚きなのか。っていう方もいると思いますが、
自分としてはこれ、ちょっと、目からウロコだったので。豆知識。




 ぎゅいーーーーーん。







後編はライブ。

UAは奄美の島唄を数曲歌いました。相変わらず、上手い。




そして、続いて登壇した「ハーニーズ佐良浜」、
これまた強烈なインパクトでした。

現在も神行事が行われる沖縄・宮古諸島の伊良部島、佐良浜地区で
神事を司るツカサを務めた島の女性たちによるユニット。
伝統的な神歌を広く伝えるために活動を始めたそうですが、

基本的に門外不出な、神歌。

おそろしく貴重です。

何と言っているかわからないことばの不思議な節が
延々と、ひたすら延々と、ぐるぐると、続きます。


不思議な時空間に引きずり込まれました。


歌い終わるや、MCも一切無くさらーーーっと舞台袖にはけて行ってしまいまして、
そのスパッとした終わり方も、強烈に、インパクト。


「これは、すんごく貴重な体験だった。」と
一緒に行った友人と、唸り唸り、「いや~~、」と、感嘆、ため息。


ちなみに、その友人は
私が大学で建築学科に行く前に属していた“宗教学”のときの、同窓。

だから、“宗教学”的に見ると、なおさら貴重だな、これは。と思うところなわけで、
ため息モノで、唸りどころなのでした。


そういえば 書きそびれていたけれど;
つい最近、彼が企画した 若手民謡歌手のライブに誘ってもらったばかり。



(そのエピソードは、また別途。)

そこで出逢ったのは、茨城や秋田の民謡。(なぜか秋田!)


身近なようで身近でなく、
知っているようで 実は知らなかった世界は、そこにも。



新年早々、

なにやら、未知なる世界がじわりじわりと、広がりつつあるような。




というわけで

ものの数時間のあいだに

31億光年

あるいは その先の

超銀河の網の目の その果ての

「すげー宇宙」まで、

バーチャルなりに ひとっ旅、してしまいました。



ぎゅいーーーーーーーんと、ひっぱりあげられて、
おかげでなんだか、
あたまの中のゴミが塵と飛んで行って、
すっかり クリアになったような。


宇宙パワーか。





たとえば、

樹のこずえの 先っぽの
冬芽に 目を凝らしたり



その先の 空ならば
よく見上げたりする。
けれど、


さらに その先の
「宇宙」までは、なかなか。

想いを馳せる事も、忘れています。


先に書いた “宇宙”の語源の通り:
「過去・現在・未来」という時間軸ともなると、なおさらに。

目の前に広がっている
空間の果てしない遠大さを 意識しつつ
時間の果てしない遠大さをも 意識する


案外忘れてしまうのが、
「日常」というもののよう。


また逆に、

「花」という ちいさなモチーフを 見つめるにつけ:

妙に不思議で 妙に巧みな 美しいシステムで出来上がっているその存在に

「ミクロな宇宙」を想うことも、あるけれど。






ミクロの中に広がる マクロ というか


小さなものの もっと奥深くに広がる“空間”までも 読み取ろうと、

意識を深く
なおかつ高く
さらに広く
なおかつ小さく

相反するようなどちらの方向にも ぐーーんと 意識の軸を伸ばしてゆくような
深く深くまで 沈めてゆくような脳的作業は、

普段は、なかなか。そこまで出来ない。

日常では、なかなか。


目に見える 光や影の ざわめきに つい、
気持ちを とらわれて。




見えないところまでは、なかなか見ようとしない

というか

普段 そんなところまで見ていられない し

普段 それどころじゃない

ってのが、

現実

だったり

「日常」。だったり、するんでしょう。


それは、幸か不幸か。




だから、
せめて、たまには。
ふと、憶い出した時に。



目の前に 見えているものよりも もっと遥か、
見えないところにある
もっと先の “宇宙” に、
意識を ぎゅいーーーーんっ!って、飛ばしてみるのも、
いいかも。


脳内で、ひとッ旅。

たまには、「すげー宇宙」まで。


 *


ということで今後、
ノグチがなんだか、ぼーーっとしてる。。と見受けたら

「ちょっくら宇宙に行ってるようだ。」と思ってやって下さい。

もしくは、
「超眠い」とか、「超腹減った」とかのサインかもしれません。





目を飛ばしてみる。

いつもの風景から



ちょっと先の

宇宙まで。














雪、森、滝へ、かけのぼる

2010年01月17日 | 徒然 -tzure-zure-
昨日
“プチ修業” が昼どきに上がってしまったので、

気になって仕方なかった
「寄木細工の里」なる畑宿を探訪




していたら、



雪が さんさん降って来て、




どんどんテンションが上がってしまって、


雪と森に さそわれるがまま





きづいたら

山を ぐんぐん駆け上っていて、


滝に出逢ってしまいました。



 飛竜の滝(インザ雪景色)


雪の山道を ひとりで ひゃっひゃっ 
(心の中で)笑いながら

実際も ニッコニコしながら

ぐんぐん
飛ぶように登っていて、


雪もざんざん降る中、
ああもう、
楽しくてしょうがなかった。




初登り。

初滝。





そして



初梅。


ああ、咲いてしまったか、春の一番の兆し。


一月は初もの尽くし。



初雪はちらり

2010年01月15日 | 徒然 -tzure-zure-
周りを山に囲まれた谷合の温泉場は、
三時を合図に、
すっぽり、
陰りの底に落ちます。そして、がくんと冷えこむのです。



今日も晴れ。水色の晴れ。

影たまりの底に落ちた枯れ芝の庭から見上げる
黄昏のひとつ手前の空も、
雲ひとつない水色。

少しだけ褪せた水色。





そして、四時。


今日の手入れ作業も締め括りにかかり、
花壇の縁にしゃがみ込んで、コケのすき間の雑草を抜いていくなどの、
細やか作業。


そんな、四時。


雪が降って来ました。





ほこりと見紛う、ちいちゃな白い塵の点は、

次には、大きな綿ぼこりみたいになって、あからさまに雪と見える姿になり、
マーガレットの花ガラを摘み取っていた私の腕に、ほとん、と、落ちました。


あら雪だ、と空を仰ぐと、

だけど見えているのは相変わらずの水色の空、

やや褪せても水色、雲ひとつない空なので、

どうやらこの雪は、山の尾根の線の向こうから、
こちらの谷のふくろに降りてくる風に運ばれて、
パラパラと舞い寄せているようなのでした。


ちらちら見ていれば、尾根の少し上のあたりが、薄いピンクにぼかされてきて、


綿ぼこりの雪は、はた、と止んでは、思い出したようにまたはた、と、降り出したりして、

しかし勢いは心許なく、
マーガレットの花をかすめても、コケの上にまで積もる気配はなく、

またふっと、
記憶が飛んでしまう時のように愛想知らずにぷいと立ち止んでしまって、

今日のこれが、私の2010年の初雪だったんだな。
そんなことを小さく想っていたら、


もう五時の少し手前。

寒さに気持ちが萎え落ちる手前で、

今日の仕事は‘上がり’となったのでした。




温泉付きのプチ修業も、明日で上がりです。










武者修業

2010年01月14日 | 徒然 -tzure-zure-
今日から、武者修業に出ます。

ほんの数日。プチ修業です。






本日も、小春日和ですね。

空の水色が綺麗。


頑張りましょう。今日も。

「明日に頼るな。今日をとらえよ。」



箱根行きの小田急線にて。

車窓の向こうに流れる、
明るい朝の見馴れぬ景色を
ぼんやり眺めつつ。


半ば、青春18きっぷ的な気分に浸っています。


「今日は、どこまで行っちゃおうかな。」
、っていう、ね。



頑張りましょう。

初雨凍みる

2010年01月12日 | 徒然 -tzure-zure-
東京に、ひと月ぶりの雨が降っています。

しんしんと。


 *


どこかでは、雪に なったとか。
いいなあ。初雪ですなあ。


でも 今 ここ=高円寺に 降っているのは

しんしんと、凍みる雨。


いっそ 雪になってくれればいいのですが、、なあ。


雪になりそうで、なりません。

雨は止みそうで、止みません。


こんな夜は
「闇に降る雨」が やはり 聴きたくなる。

沁みる。


 * 


今日は 高円寺で仕事でした。

いつも通り、マイ・メーヴェで出勤。


晴れの時も
雨の時も
いつでも どこでも 
メーヴェで 移動します。

赤いバックパックに、パソコンを積め込んで。
造園仕事の時は、ハサミやノコギリやバールやホーキをブッ刺して。


雨となれば、
現場仕様の上下レインコートと 長靴で
完全装備して、
ずぶ濡れになりながら、走り抜けます。


一応 そんなふうに完全装備してても、
このレインコートは 1時間も耐えきれない設計なのか
はたまた どこかに穴が空いているのか

帰り着いてみれば
中までじっとり 滲みております。

濡れると、ずーーんと、疲れます。
からだを濡らす雨は
元気も体力も奪います。


それでも なんでも、
よほどのことが無い限り、
メーヴェで走り抜けます。


クリスマスイブに 転んでヒザをケガしてズキズキ疼いていても、
それでも けなげに、メーヴェをこいで、帰りました。
よほどのことが無い限り。



 *

しかし
今日の この雨。

きっと、
相当、凍みるはず。


夏ならば どんな大げさな ずぶ濡らし雨でも
まあ、構わない。死にゃあしないから。

だけど、

冬は、
決して なめちゃいけない。
死んでしまいかねないから。
防寒は、命がけ。


冬の寒さに打たれた水の 底無しの冷たさ:
その恐ろしさは、
決して なめちゃいけない。
死んでしまいかねない 寒さです。

死んじゃう、とか、
多少大げさっぽく聴こえても、そのくらいに思っておかないと、
大変な目に遭うことになります。
寒さは なめちゃいけない。


ゆえに、今。

メーヴェで帰るの、どうしようか、、と
さすがに、ためらっているのです。


今日は、「よほどのこと」かもな、と。


 * * *

ところで

「メーヴェ」ってさっきから言っているのは
チャリのことです。
マイ・チャリのこと。



   My MÖWE 2009


大半のジャパン育ちの方には 説明不要かとは思いますが、
私がこの世で一番敬愛する漫画:『風の谷のナウシカ』に出て来る
空飛ぶ凧:“メーヴェ”に因んでおります。

由来は ドイツ語で「カモメ」のこと=Möwen(メーヴェン)のようです。



とはいえマイ・メーヴェは
もちろん飛ばないし
よりにもよって
古くて 錆びてて ボロボロです。

カゴも ぶち破れてて
ライトの発電機も ギイイイイギイイイイイうるさくて
やぶれかぶれ。
安ーい、ママチャリタイプの、ボロチャリです。


でも
今の自分には 必要不可欠な「足」であり、
かけがえのない「相棒」です。

クリスマスイブには 一緒に転んで 一緒にダメージを食らい
それでもなお 走り続けさせたけれども
うんともすんとも 壊れることもなく 当然ながら不平も言わない
雨の日も
晴れの日も
忠実なる相棒です。


やぶれかぶれの ただのボロチャリだけど
18で東京に来て買ってからもう、11年?ほどの付き合いになるでしょうか。

盗まれることもなく。

秋田にも連行され。
再び東京に連れ戻され。

昔 走り回らさせられた 井の頭通りや 荻窪や高円寺界隈を
再び 走り回させられています。


そんな、腐れ縁。


別に、
持ち物に名前をつけるのが趣味 ってわけでは全然ないんですが
こいつばかりは
「メーヴェ」と呼んで、寵愛しているのです。

“寵愛”、っていうわりには 踏んだり蹴ったりな酷い扱いをしている気がしますが。




 *


だから、

そんな大事なメーヴェを置いて帰るなんて、ありえない!


と 流れ的にそう言うべきところなんでしょうが
そんな感傷的なことは
サラサラ言わず。

今日は 電車とバスを乗継いで、
安全無難に帰ろうと思います。

パソコンのこともあるし。
レインコートはあるけど、長靴を忘れてしまったってのも、ある。


それに

自分が雨に打たれるのも そうだけど
メーヴェ自身を雨ざらしに打たせるのも、残酷な仕打ちでしょう?





と、

今日は 万人にとって とてつもなくどーーでもよいことを
なぜか書いてみました。

だらだらと書いてみました。



そうこうしているうちに 雨が止んでくれるのを、
なんとなく、待っているわけです。実は。






止んだかな。


全身全霊エクササイズ

2010年01月10日 | 仕事 -work-
「今日は、静岡は藤枝というところまで、出張手入れに行って来ました。」

っていう文章を 昨晩打ち込みながら

いつのまにか 意識喪失しておりました。


ということで、改めて:

* * * * * *

“昨日”(=土曜)は、

静岡は 藤枝というところに、出張手入れに行って来ました。


東京から車で2時間半。
焼津の近くです。


2010年初・造園手入れ仕事。


早朝5時発。


夜明け前の東名高速。


だんだん白んで行く道に、


ある時 唐突に 目の前に

巨大な富士山が 現れるのです。


「おおっ!」と零してしまう私。


朝陽の 薄いピンク色に染まった、富士山の、白い頂。

淡いピンクの富士山。


「まさに霊峰だねー。」と

助手席の友人。


富士山が現れた途端、
胸のうらが なにやら しゅんっ、とする。
そんな感じがしました。

きゅっ、と、白い糸を固く引っ張って結び上げた瞬間のような。


「うわあーーーー、いいなあー!!」
と 静かに胸熱く じんわりと感動しながら、

「くそーーー、悔しいなあ;」
と、じりじり想う。運転していて、写真に撮れないから。
そして、
撮れないうちに、どんどん過ぎ去って、二度と見えなくなって行くから。



秒単位で目に映るすべてを撮って収めておきたいと思う
写真撮りたがり屋の こんな私のように、
東名高速を運転しながら、
「うおーー!」って感動しながら、
「くおーー;」って 悔しがっている:
そんなドライバーさんは、結構、居るのでは。

って思ったりして。


そうこうしているうちに
背後にて
まぶしい黄金色の光のかたまりが炸裂。

初日の出の御来光もそうだったけど

生まれたての朝陽のあふれだしたのを浴びるのって、
なんだかとても
満たされるような。

とても清々しい、くびきが抜けた気持ちにしてもらえて、
なんだかとても、
シャッキリするような気がします。


「今日は、ぜったい、完璧な一日になりそう。」
って、
なんとなく、予感させてくれる。

素敵な始まりを、予感させてくれる。


そう思うと
一年の始まりである元旦、
初日の出のスパークを見ることが出来たのは
相当、おめでたきことだったのでは、、、

一年、ほんとに、完璧なことになってしまうのでは、、、と、


2010という年。

無性に、期待に胸を膨らまさずにはいられないのです。


年賀状、松の“外”出しだったけど;
初詣も まだ行ってないけど;





さて、話は現場に戻って。

今回は、マキの生け垣の刈り込みをしました。
3mくらいの高さのマキ群。
写真で見てイメージしていたのより、実際はその4倍くらいあって、
どうしようか、終わるのか?とちょっぴり不安になったけど

友人の助けをめいっぱい借りて、
剪定ゴミの処分まで含め、
なんとか無事、収まりました。良かった。


さらには
焼肉を食べさせて頂きました。たぶん4年ぶりくらいに食べたんだけど。
この時ほど、
「ビールが飲みたい!」と思ったことは、いまだかつて無かった。

ビールは 普段、全く好んで飲むわけではないけれど

「仕事のあとの ビール!」
って 世間の働くみなさんが仰言っているのが、初めてなんとなく、わかったような。

運転があるので飲めないっていう禁令下にあったから、なおさら。


大人しく、ゆず茶とか烏龍茶をたしなんで、
再び東名をぶっ飛ばして、帰りました。





高円寺でレンタカーを返し、
チャリで1時間走って深大寺に帰り、
そして、

夜23時。
帰宅するや、意識を失ったわけですわ。



そして本日は、晴れの良き日。
おおかた寝てました。





久しぶりに体を動かしたためか、
あちこちが、痛いです。

胸とか、
おしりとか、

ふともものウラ側とか、

脇腹とか、
あと 妙なところでは、
首とか。


造園の仕事って、どうも、
普段全然使ってないような部位の筋肉を使うようです。

というか、

「全身」を、使っている!


手入れ仕事は久しぶり(数週間ぶりかな)だったので、
また改めて、そのことを感じています。

仕事すれば、充分エクササイズになる。ジム要らず。
ラッキー。


* * *


前回載せた ほととぎす、
3個のつぼみが またさらに圧倒的にふくらんで、もう明日にでも爆発しそう。

アネモネのつぼみも
もう、爆発寸前。


明日の朝陽を受けたら、ひらくんだろうな。


アウト・オブ・松

2010年01月08日 | 徒然 -tzure-zure-
年賀状を やっと書き終えまして。



無事投函。


無事、っていっても、
書いているうちに「松の内」を過ぎてしまいました。


一応、松の内にギリギリ“イン”の頃合いで、慌ててポストに走ったりもしたんですが、
回収時刻はとっくに過ぎてて、

「年賀はがきはコチラに」のシールが
さっぱり 撤去されてしまった後でした。。。


しかし、

これでやっと、
「お正月」が 一件落着。そんな心地です。


、、ところで、

「松の内」ということば。

恥ずかしながら、
つい最近まで、知りませんでした;


お正月用の 門松や松飾りを飾っておく期間を、
「松の内」って、いうんですね。
だいたい、7日までなんだそうな。

松の内を過ぎたら、お正月も一段落。

「明けましておめでとうございます。」という挨拶も
そこで打ち止め!、、なのだそうです。


ということなので、

まあ、ちょっと、松の内からはずれてしまった、わが年賀状。


しれっと「明けましておめでとう!」なんて言っているハガキが
松の“外”に届いちゃうなんて、、
ちょっと、みっともないのかな。。。


まあ、、いいか。


結局 ぜんぶ手作りで、こつこつやってしまいました。

どうしても 自分でこつこつやらなきゃ気が済まない
「自発的苦労性」なのか、
または
「手作り屋根性」?とでもいうのでしょうか。

そりゃあ、時間がかかります。

要領良いことは、ないんだが。




年賀状という懸案事項が片付き、
折しも、七日目。正月も一段落。

町も、正月気分に ひと区切り。


7日の 高円寺の住宅街では、
小学生が 台車を引いて、
不要になった 家々の松飾りを回収しながら、巡っていましたね。

お焚き上げ(どんと焼き?)でもするのかしらん。

それとも、工作の材料にでも、再利用するのかしらん。


って、尋ねとけばよかったな。

写真も、撮っとけばよかったな。




というわけで

仕事もスタートです。

お正月は 怖くなるほど のんびりしてましたが、
忙しさは、また急に、降って湧いたようにやって来ます。


忙しい、忙しい、有り難い、忙しい。





年末年始のあいだ
ずっとほっとかれてた 仕事場のトラディスカンティアは



たくましく 生き延びていました。

垂れた茎は、
地に付いたところで、カクンと折れ曲がって。

さらに光をめざして、這って行く。


さすがに涸れ果てかけてたので、
あわてて水を注いだけど。


本体は、ケロッとしたものでした。

たくましいなあと、感心。





そして、

わが家の ほととぎすは



三つ子になりそうです!


、、って、帰ったら書こうと、思っていたんです。


仕事から帰って来てみたら、


まあ、



つぼみ 割れちゃってました。



一番乗りで咲いた子は
三番目に追いやられ、肩身をせまくしています。


よくよく見れば




四番手、五番手も、

むくむく。


一個咲き出したら、どんどんと、次から次に。

勢いづくものなのでしょうか。
ほんとうに、早い。


そういえば 窓辺のアネモネも




次のつぼみが むくむくと

動き出しました。


最初のが 枯れ落ちてしまって、
さびしんでいるひまもなく。


しかし
ポット苗から早く出して、植え替えてあげたい!と思いつつ、、

まだ、そのまんま、、、;



そうこうしているうちに、

時間はどんどん経ってゆきます。


正月も、終わっちゃったしね。




、、早いなあ。






ちいさなお茶会

2010年01月07日 | 遊興 -pleasure-
お正月も あっという間でしたね。。。

6日は「小寒」。すなわち「寒の入り」となり
この日をもって、これからますます寒さが厳しくなるのです。
寒さ苦手な自分のような人には、辛い時季です;


そして、

年賀状 ではなく
“寒中見舞い” を送るべき時季になってしまいました。

、、なってしまいましたが、
未だに「明けまして、、、」と “年賀状”を書いています。遅ればせながら;

「スローライフ」な(←良いように言ってみた)野口造園です。



「あらら、いまごろ、、」っていう頃合に、届くと思われます;しばしお待ちを。。。


* * * * *


さて

去る、お正月の三日。


ささやかな自邸にて、
ささやかな「お茶会」を催してみました。


特別公開! ささやかなる自邸の模様(ほぼ全景・ただし暗め)
           ↓



一応、新年ということで、シャキッ!と 整えてみました。

なにやら こまごまと ごちゃごちゃと
部屋にぎっしりと満ちて にぎやかすぎるモノやら色やらは、もう、
片付けだけではどうしようもないので、
見て見ぬ振りです。




「お茶会」っていっても、

キリッ!と気合いの入ったものでは、全然なく。

実は 簡単なお茶道具(茶筅とか茶杓とか)すら まだ持っていないので、

ごくごく身近な友人をお招きして、
ふつうにお茶をいれて、
ふつうに飲んで、
正座するんでもなく、
へらへら笑って だらだら まったりする。
っていう、

まったくもって 平素の「あそびに来た」的なノリの、
やわらか~い「お茶会」でした。


とはいえ:
新年なので、さすがにちょっとは、特別に。



昨年の5月 京都を旅したのですが、
その際に、
「京都大原三千院」ってところで入手いたしました:

 『金粉入・金色不動茶 (ご祈祷済)』

っていうのがありまして。

これが、なにやら ありがたすぎて
封を開けられずに年を越させてしまった。

このやんごとなきお茶を、この度、
めでたく開封することに。




ほんとに、金粉が、浮いています。


しそのような梅のような はたまた昆布茶のような
ほんのり黄色みがかったような 紅みがかったような透明の
香煎粉末茶 というシロモノです。




前回 チラ見せした通り
「お茶請け」として、



自家製黒豆を供しました。お料理上手の大家さんも納得の、自慢の一品です。

また、
このたび遊びに来てくれた友人に頂いた羊羹も並んで



こんな感じに。

テーマカラーは紫にして、木の色や、黒豆の黒に合うようにしました。

なにげなく高級感がありつつ、ほんわかあたたかい感じを演出してみました、的な。





二番茶は
和風から一転、キャラメルティーを供しまして、

お茶請けには
これまた幸いに、友人から頂いた「深大寺そば煎餅」を。




記念に撮る前に 勢い余って速攻食らいついてしまった の図。



絵バージョンもありました。

深大寺は だるまのお焚き上げで有名なので、だるまの絵なのでしょう。


ちなみに、
背景となっている 紫地に梅の小紋のてぬぐいは、
かまわぬさんの手ぬぐいです。

野口の手ぬぐいコレクションより、
テーマカラーとなる紫で、なおかつ “初春的なもの” をあしらってみました。

手ぬぐいって、高くない割に色々な場面に使い勝手が良くて、ほんとに便利。




あと ちなみに
テーブルに ちらりと置いてあるオブジェは



松ぼっくり。

猫じゃらしが ランダムにブッ刺してありますが、

これは、偶然の産物。

12月にやったsosuの庭で 
猫じゃらしが余ったので、ひとつ袋に詰めていたんですが、
この袋に 松ぼっくりも一緒に突っ込んでおいたところ、

取り出してみたら、
自然と こんなことになっていたんです。


あらら、可愛い。と思って、
そのまんま飾ってみました。

自然のもの(木の色のもの)が 何かあると、
空間がぽっと やわらかく、あたたかくなる感じがしますよね。




また、
箸置きに使ったのは



サンゴです。

だいぶ前ですが、沖縄に旅したときに、海で拾ったもの。


「あ、箸置きが無かった」と思って、
窓辺に飾ってあったヤツを、咄嗟に流用。

意外に 様になる。
 


、、っていうふうに、
こまごましたものが、色々ちょこちょこある部屋なのです。




そんな感じで
ゆるゆる~~っと、お茶タイムは流れてゆき


冬の日は短いもので、


最後のお客さまと コタツで ぼけーっとしてるうちに、

あっという間に 



日も暮れてしまいました。


お茶会も終了。


今後は、お茶道具も揃えて、抹茶を点てて、
キリッとした「お茶会」もやってみたいものです。






今回の 紫のあしらいが気に入ったので、

しばらく そのままにしておくことにしました。




今までも ちらっ ちらっ と写っておりましたが、
「すごく だら~~んってなれる」とご好評(?)頂いております、この部屋。

不思議とくつろげるのは、静かな環境と、
古い日本家屋だからかもしれません。

自分でも くつろげすぎちゃって、
うっかりすると まったりしすぎてしまって、危ない危ない。
いつまでもだらだらしちゃいそう。


そんな部屋にて、
まったり、住んでおります。


調布・深大寺のほうへお越しの際は、ぜひお立寄り下さいな。
心より お待ちしております*
(もちろん いっつも居るわけじゃないけど。)


ささやかなお部屋ですが、よかったら、まったりしてって下さい。


 * *


<業務連絡>

長いので 読んだだけで ふーっとなるし
そもそも内容的にもなにやらコメントしにくい と定評のあるこのブログ。

さりげなくコメントを残せるよう、右のバーにお名前がずらーんと出ないようにしました。
やっぱりリアクションがあるのは、嬉しいものなのです。

よかったら、ひとこと、残してって下さいね。




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