“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

日本の農業問題

2011年12月13日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
少し書かれた時代(1994年初版)が古くなっていますが、日本の農業問題(岩波新書)という本があります。その中に、以下のような指摘、記述が出てきます。民主党政権がTPP交渉参加を表明していますが、十数年前にこのような分析がされて、文献としても発行されていました。このような分析は専門家の間では衆知の事実であると思います。民主党、財界のTPP加盟への誘導は「食料自給率、開発途上国の産業支援、環境保護から言っても」全く間違った方針ということがよく分かります。

<農業気象学者内島善兵衛氏の指摘。>

食糧自給率の低下を批判して「政治経済を抜きに生物の生存条件という点から見ると、どの生物もエサ場は生息地の近くに持っています。それが生態学の法則です。農業技術と大量輸送システムが発達したので、我々日本人は世界じゅうから食料を持ち込み、エサ場から遠く離れて住むようになった。科学技術の勝利と見ることも出来るが、基本的にはこういう生き方は生態学の法則からは外れているということを認めるべきです。食料自給率が30%の(?)日本人は、ひょっとすると生物としての機能が衰えてきているのではないか、そういう疑問がわいてきます。」「石油、食料エネルギーを制するものが世界を制する。とみるアメリカ政府のリアルな状況判断に学びたいですね。」(野田、民主党、自民党はどう答えるのでしょうか)

<ケニア国立公園庁長官の話>

「私たちが栽培しているコーヒーを輸入している消費国が適正な対価を支払ってくれないと、もっと大量にコーヒーを作らなければならなくなる(収入が少なく生活できないから)。やむなく森林を伐採します。ところが大量にコーヒーを作れば作るほどコーヒーの値段は下がる。開発と環境の悪循環の背後にある国際経済の仕組みを考えていただきたい」と発言しています。



これは輸入国にとっては輸入商品価格が安ければよいーーーとは対岸にある問題です。自国食料を他国に任せ、他国の生産者の生活破壊、生態系の破壊を行うことに加担するという仕組みです。こんなことを続けていれば結果的に、輸入国である日本に全て跳ね返ってくることだけは確かです。

東海第二原発を廃炉に!

2011年12月13日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
東海原発を廃炉にすべきとの論文(添田孝史氏)を読んで感じたことを書きます。論者は廃炉にすべき理由として、以下の理由をあげています。


第一に、原発周辺の人口が多く30k圏内人口100万人(福島第一原発の30k圏内人口の10倍)であり、事故があった場合、避難する事が物理的にも非常に難しいこと。原発設置にあたっても法律上の制約があります。その法律に照らしても違法性が高く根拠があります。


第二に、東海原発が古いこと。運転開始から33年がたち、旧旧世代の原発であること。その結果、この間の地震、津波対策は十分に施設に反映できていないこと。古い設備の備品を交換しても新設備とは同等にはならないこと。新しい原発であっても地震、津波に対する安全性が確保でていない。中部電力が浜岡原発の1、2号機を廃炉にしたのは旧旧原発で安全性の確保が出来ないからとの理由でした。東海原発は首都圏にもっとも近く、事故が起きた場合、福島第一原発事故とは異なる惨状を想定させる可能性があり、廃炉が妥当との主張です。


第三は、東海第二原発の周辺は3.11地震で大地震の危険性が非常に高まっているからです。房総沖から三陸沖にかけての日本海溝で今後もM9クラスの津波地震が30年以内に30%の確率で起きる可能性が指摘されています。(学者から)。東海村 村上村長が一番、原発事故を恐れ、その対策の必要性を訴えています。村上村長は6月18日菅内閣海江田経済産業大臣の安全宣言をみて強く、東海原発の廃炉必要性を感じたそうです。
「福島第一の検証もすんでいない。避難している地域住民の救済も出来ていない。そんな段階で『安全性が確保された、再開する』なんて。こういう国は原発を持つ資格はないと思った」とのことでした。悲しいことですが野田、民主党の無責任さと比較し、自治体の長の責任感、先を見通した見解、姿勢に感心するばかりです。

セコイ!外圧を要請とは

2011年12月13日 06時01分23秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、TPPの話です。

TPPが日本にとって経済的な意味がほとんど無いためか、アメリカとの外交上のメリットやディメリットを必要以上に煽る作戦でしょう。ちょっと古い話ですが東京新聞がニュヨーク発で伝えました。
自分で火をつけて火事だと騒ぎ、消化活動をすることをマッチポンプと言いますが、まさに自作自演です。国民をバカにするにもほどがあります。流石に外交慣れした日本より先を見ることができるカトラー代表補は、まともに受け合わなかったようです。

【ワシントン=久留信一】「日本の元政府関係者からガイアツを頼まれた」。米通商代表部(USTR)のカトラー代表補は二日、環太平洋連携協定(TPP)への日本の参加問題で、日本政府OBからの働き掛けがあったことを明かした。
 野田佳彦首相が、TPP交渉参加に向けて関係国と協議に入る方針を表明した十一月十一日までの国内協議の最中、数人の元日本政府関係者が訪ねてきて同代表補に「少しガイアツをかけて、TPP参加が日本にとってよいことであると伝えてもらえないか」と、TPP参加を日本に促す働き掛けを求めたという。代表補は、関係者の具体名は明らかにしなかった。
 同代表補は要請について「日本経済の将来にかかわるような大きな決定に、通商相手国がどうこう言うべきではない」との判断を強調。「米政府は日本の国内協議に一切介入しなかった。決定は日本自身の決断だ」と述べた。
 野田首相の交渉参加表明については「勇気があり、歴史的な声明だった」と評価する一方で「米政府としては決定は必ずしも簡単なものではなかったと認識している」との見方を示した。

保釈中の鈴木宗男氏は、TPPをやると日本人の魂が無くなる言っているようですが全く同感で、初めて彼と意見が一致しました。

私は最近、自分が国粋主義者かなにかになったのではないかと錯覚しています(笑)