脱サラ整体師の午後

日々の生活や施療の中で、発見したこと、気がついたことなどを綴ります。

時代がカラダを作っている!?

2022年11月14日 | 日々の施療
Kさん(91歳・女性)のしなやかな股関節!

人は、歳を取ると体が衰えていく、
大雑把に言えばそうなんですが、必ずしも
そうでない事実もあります。

例えば、うちを訪れる80歳超の女性(約10人・最高齢91歳2名)
に、共通するのは、股関節の柔らかさです。
仰向けに寝て、膝を伸ばしたまま挙上するテスト
で、80度~90度(可動域90度)上がります。
この結果は、ほかの世代の人たちを上回ります。

更に、内転筋(内もも)、腸腰筋(姿勢を保つ上で重要な
インナーマッスル)も、結構鍛えられているのです。
この点に関しては、20代・30代のデスクワークの女性の半数より
強いのです…
正直この結果は、私にとっても、ショッキングでした。

では何故なのでしょう?
ズバリ、生きてきた時代の、生活環境の中に答えがあると思います。
そして、一番大きいのは、トイレではないでしょうか。
和式トイレの使用が、股関節の可動域を拡げるトレーニング
になっていたと思われます。
また、ベッドではなく布団の上げ下ろし、椅子・テーブル
ではなく、座卓で、あぐらや正座での生活、掃除機ではなく床の雑巾がけ
、これらは全て股関節を大きく屈曲させる家事であり、
見方を変えれば、有効なトレーニングということになります。
股関節の可動域が広がれば、股関節の周りのインナーマッスルが、
十分に使われて強化されます。
素晴らしい!の一言に尽きます!
便利さとか、快適さは、いいのですが、それに甘んじると
自分自身が肉体的、精神的に、弱体化します。

“日々の生活環境が歳月を重ねることで、私たちのカラダは作られる”
と言えるでしょう。
現在の若い世代が、80才を超えた時果たしてどうなっている
のか、ちょっと心配です。
ストレッチや筋トレで補っていかないと、自力で100年近くの使用に
耐えるカラダは、維持できないでしょう。

まして、多くの人々が、スマホを片時も話さない現代、
人間のココロ・カラダ・脳がこれからどう進化(?)
していくのか、大いに気になります!

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