脱サラ整体師の午後

日々の生活や施療の中で、発見したこと、気がついたことなどを綴ります。

“中学生の SOS” (キッズ整体のカルテより)

2018年05月24日 | 日々の施療
最近、うちの店に、Yさん(中学2年・女子)が、
母親と共に来院しています。

Yさんの悩みは、“頭痛・吐き気・立ちくらみ”があることです。
特に、朝食の後、気持ちが悪くなり、学校へ行けなくなることも
月に1回位あるようです。
しかも最近、特に悪化しているとか。

以前、“起立性調節障害”の中学生が来たこともありますが、
それとは少し、症状が違うようです。

内科の先生の診断では、“自律神経失調症及び、貧血”と、
言われたそうです。

Yさんの姿勢を横から見ると、頭が肩の中心ラインより前方にスライド
しており、肩も内側に入っていて、首と背に負担がかかり易い状況です。
首と脊柱際の筋肉は、かなり硬縮していました。

私 「何かストレスになることは、ありますか?」

Yさん 「はい、…」

Yさんは、水泳が好きで、小学生の頃からスイミングスクールへ通っている
のですが(競泳チームに所属)、現在のコーチの、スパルタな指導方法が合わず、
それがストレスになっているようでした。

練習中にも、吐き気や過呼吸を起こすことがあるようですが、コーチは
あまり配慮してくれないそうです。

Yさんが、カルテに記入した文字からは、几帳面でまじめな性格がうかがわれます。
きっと、言いたいことを言い出せず、がまんして頑張ってしまう性格なのでしょう。

Yさんのように、メンタルなストレスを抱えている場合、
整体だけでは不十分で、
“整体+呼吸法”で、対応します。
“呼吸法のトレーニング”を取り入れて、自律神経のバランスを回復することが、
大変効果的です。

私が行う呼吸法は、「チェック法」により、ビフォア―&アフターが、
すぐに比較できます。
そしてほとんどの人が、その変化に驚き、やる気になるようです。

Yさんの場合、週1のペースで、3回、30分のキッズ整体を続けたところ、
朝食後の気持ち悪さ、頭痛、吐き気は収まり、学校へも休まず通えている
とのことでした。

“呼吸法のトレーニング”は、毎日、妹や弟達と一緒に楽しみながら、
しっかり実践しているそうです。
確かにチェックすると、呼吸は深くなり、腹部の柔らかさと強さが、
増してきました。
姿勢も、前よりきれいです。体幹が強くなった証拠です。

Yさんは、以前の、“吐き出せず、ストレスを溜め込んでいた”状況から、
少しずつ吐き出せる体へと変化し始めたようです。

当面は、月1回ペースで、調整しながら様子を見ることにしました。
必要に応じて、“ココロの持ち方”も、アドバイスしていくつもりです。

Yさんにとって、今後スイミングとどう付き合うか、まだ課題はありますが、
自分のココロとカラダが、少しずつ強くなることで、その対応にも
余裕が出てくるはずです。

とりあえずは、Yさんと、お母さんに笑顔が戻り、私もホッとしました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4月の整体・講座レポート(1日集中セミナー)

2018年05月08日 | セミナー
先日、「腰痛・頭痛・肩こりを短時間で改善させる整体講座」
を開催しました。(セラピストスクール・セレネ/五反田)

今回は、富山からAさん(50代・男性)が、参加して下さいました。
Aさんは、鍼灸・指圧・マッサージ師の国家資格者で、現在は、
在宅の人の訪問マッサージを行っています。

私 「今回の、受講動機をお聞かせください。」

Aさん 「現在、健康保険適用の訪問マッサージをしていますが、
    法律の改正などで次第に保険適用範囲が狭められる傾向にあり、
    今後の仕事量に多少不安を感じています。
    そこで、様々な症状を改善できるテクニックを身につけることで、
    より広いお客様に対応できるようにしておきたいのです。
    現在は、高齢者、難病、脳梗塞のリハビリの患者さんが中心です。」

国家資格があるからって、うかうかしていられない現実があるようです。

私 「今、ご自分の回りに改善したい人や、症状は何かありますか?」

Aさん 「はい、ひとつは、私自身の肩の痛みです。
    腕を挙上すると、三角筋が痛みます。
    もうひとつは、私の患者さんで坐骨神経痛の方がいるので、
    改善方法を教えて頂きたいです。」

私 「わかりました。いずれも実技の中でご説明しますので、しっかり身につけてください。」

私の整体は、“のばす”と“ゆらす”手技が中心です。

かく言う私も昔は、“筋肉をかたまりとして捉え押圧する”
ことでゆるめようと努力したものですが、
今は、“筋肉を筋繊維として捉える”ため、
“のばす・ゆらす”でゆるめます。

でもこれは、どちらが好きかという好みの問題ではなく、
どちらがより効果的か?に基づいています。
そして、“筋繊維をのばし、ゆらす効果”は、際立っています。

するとAさん、 「私もゆらす手技以外は、使いたくありません。」

これには私もびっくり!
Aさんは、期せずして“ゆらし派”だったのです。

そして、“腰チューニング”(腰を押さずに腰をゆるめるテクニック)
を体感してもらったところで、

Aさん 「感動しました!」

私もうれしかったけれど、きっとAさんが、普段から前向きな意識を持って
施術し、思うように出来ない経験も積んでいるからこそ
出てきた言葉なのかなと、思いました。

講座の最後の30分は、いつも私が台になり、受講生の施術を受けてみます。
きちんとポイントを捉えているかどうか、の最終チェックです。
Aさんは、2~3の修正だけで、的確にポイントを押えた施術が出来ました。

Aさん、今後は、“パワーアップした技術力と国家資格”を武器に、
寒ブリの美味しい氷見市で、大いにご活躍くださいね!
(余談ですが、私が住んでいる川崎市と、氷見市は観光協会が
友好協定を結んでいます。これも何かのご縁ですね!)

そしていつでも、レポートやご質問をお寄せ下さいね。 ☆
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする