「ぼけますから、よろしくお願いします。」

2018年日本

認知症と診断された母87歳。そこから95歳になる耳の遠い父による介護が始まる。
究極の老老介護。
その日々をTVのドキュメンタリー番組を制作してた１人娘である信友直子氏が撮った1200日の記録。

田舎の母が認知症進行中のオレとしてはまさしく人ごとじゃないというか、
自分の両親と重ね合わせて観た。
病状が進行していくにつれて苦悩する本人となんとかフォローしようとする高齢の父と
その姿を涙をこらえて俯瞰で撮影する娘、、、
いやあ、、もう、なんとも言えない気持ちになりました。

自分も含む高齢化社会の現実と映像作家としての覚悟、、、
背筋が伸びる思いです。

これは誰にでも起こりうる現実の問題。
全ての人に観て欲しい。
実感はわかないかも知れないが若い世代にも是非観て欲しいものです。

https://www.youtube.com/watch?v=KBg22eyg85k

「ドクター・スリープ」

2019年アメリカ
原題：Doctor Sleep

スタンリー・キューブリック監督がスティーブン・キングの小説を原作に描いた
傑作ホラー「シャイニング」の40年後を描いた続編。

なかなか不評の本作。「シャイニング」ファンとしては期待をせずに観たらまあ楽しめたかな。
前作を彷彿とする絵柄とかはあっても雰囲気はやっぱり違う。
最後のセクションになるまで続編というのを忘れてた。笑

ユアンは結果適任だったと思うし、、単純にレベッカさんは魅力的。
まあ、あの「シャイニング」と意識しなけれ、、ね。

まあ、懲りずに続編だろうがなんだろうがどんどん創っていってほしいものです。

https://www.youtube.com/watch?v=YgLsQiodvhw

「キューブリックに愛された男」

2016年イタリア
原題：S Is for Stanley

映画界の巨匠スタンリー・キューブリックの専属ドライバーを長年にわたって務めた男性の目を通して
天才映画監督の素顔を描いたドキュメンタリー。

キューブリック好きの自分としては興味津々で観たんだけど、、
要はわがまま大人げない映画監督とそれに翻弄される「人の良い」付き人の話。
重要なのはお互いに友情を感じてたってことがなんともドラマだよなあ。

内容的にはなんてことないんだけど、一気に楽しめました。
これ黒澤だったらもっと殺伐とした話になったのかな、、ってね。笑

https://www.youtube.com/watch?v=8gXLrqqepH4

「キューブリックに魅せられた男」

2017年アメリカ
原題：Filmworker

「キューブリックに愛された男」に引き続き
スタンリー・キューブリックの側近ドキュメンタリー第二弾。

「バリー・リンドン」への出演をきっかけにスタンリー・キューブリック監督の専属アシスタントになった
俳優レオン・ビターリにスポットを当てたドキュメンタリー。

「キューブリックに愛された男」はちょいとコミカルな印象もあったけど
こちらは壮絶。
まさに天才に魅せられて24時間365日不眠不休で監督の片腕として人生を捧げたという印象。

結局、どのジャンルの巨匠もそうだと思うけど、とにかく作品創り以外の事は頭に無い。
とにかく全ては創作の為に、、時としてそれは暴君にもなるわけだ。
監督本人もそれに携わる人間も作品に全てを注ぎ込む。
そりゃあ、スゴいものが出来るわけだ。
「楽しかった」とか宣う自己満足な自称アーティストな方々にこそ、この作品を観て欲しいものです。
そして改めて自分もまだまだ頑張らないと、、、って喝を入れてもらいました。

ある種、ここまで人生を捧げても報われなかったレオン氏。
それでも「我が人生、後悔は一切無し！」の佇まいがかっこ良くてシビレました。
創作に関わる人々に観て欲しい1本。

https://www.youtube.com/watch?v=V4PTv1pu_n8

「エリカ38」

2019年日本

親交の深かった浅田美代子を主役に立て、樹木希林が企画した人間ドラマ。
実在の詐欺事件の容疑者である悪女を描く。

あの美代ちゃんがこんな汚れ役を演じる時がくるなんて、、、
二人でジュリー！ってやってた時代を知る者には感慨深い作品。
つーか、出演役者さん達みなさん、、見事に老けましたなあ。。

この詐欺事件ってオレ、全く知らなかったんだけど、、
熊本の事件だってね。いやあびっくりだわな。
熊本にも騙されるくらい金持ってる人いるんだな。。。
まあ、そりゃあ、けっこういるよな。。。

https://www.youtube.com/watch?v=3b534hqNHt0