あんな・こんな

観たり、聴いたり、感じたり・・・あんな・こんなを綴ります。

映画鑑賞、散歩、寄り道の合間の読書📚⌛🎦👣⌛

2023年10月12日 13時28分45秒 | 読書

 

 

『だまされる検事』伊藤 栄樹著
先日読んだ「警視庁刑事 私の仕事と人生」の文中に、ミスター検察と呼ばれた人物・伊藤 栄樹のことに触れてあって・・・
又々興味を持ってしまい著書を探しました。
昭和24年検事に任官したその一日目に、本のタイトルになった ★「だまされる検事」になってしまった経緯が・・・
それは、釈放した男がその二日後に又手錠をかけられて先輩検事の調室に入って行く姿を見て、男とその妻役を演じた?女の大芝居にだまされたという失敗談から始まりました。 数ある目次の中で特に印象に残った内容  ★「被害者とともに泣く」では、公判において被害者やその遺族は検事から証人に立ててもらう以外には思いのたけを述べる機会は全くない。 ★「巨悪は眠らすな」では“目に見える犯罪” と“目に見えない犯罪”があって、
“目に見えない犯罪”は公務員の汚職、大掛かりな脱税などその他の悪質な経済事犯があり、これは全国民が被害者であって、検事はいつの世でも「遠山の金さん」であり続けなくてはいけない。 ★「あたりまえのこと」では、ずいぶん妙な世の中になったことを、世相のあらわれかも知れない・・・としながら、法律を尊重し、それらの枠内で行動すること、これだけはおよそわが法曹(裁判官・検察官・弁護士)である以上守らねばならない最低の共通線である。この点を否定してかかるのは、もう「法曹」ではなくて「革命家」というべきであろう。秩序が揺るがぬように努力していかなくてはならない。国民に対して日々“あたりまえ”を供給し続けていきたいものである。と結んでありました。 ★「新春・大風呂敷のすすめ」では、あんまり大きすぎる風呂敷を持ち出さないこと。自分の分に合った、しかもちょっと大きめの風呂敷を広げるのがコツである。そうでなければ「実行不能のような大計画を立てること」になってしまう。 ★「悪いやつを眠らせない検事」では、検察は何をさておき「庶民の味方」でなければならないと思っている。・・・しばしば、被害者の受けた損害や無念さはどこかに忘れられてしまう観を呈する。・・・悪いやつを徹底的に退治するためには、検察はどこまでも“善玉”でなければならない。
こうして「だまされる検事」は、「悪いやつを眠らせない検事」へと信念を持った仕事をされたようです。 この本は1982年に発行されました。 
確か、一般人でも裁判を傍聴することができるのですね。 どのように裁判がされているのか、法曹の世界は正しく機能しているのか見てみたい気がしました。

伊藤 栄樹著をもう一冊『人は死ねばゴミになる』
「ゴミ」という表現には抵抗を感じる人が居るかも(^_-)-☆ ゴミではなく星屑☆ミ☄?くらいの表現なら・・・
『癌』の宣告を冷静に受け止め、淡々と身辺整理をされた様子が伝わって来ました。 
人の生き方は、死に方にも通じるものがあるのかもしれません。 終活中の我が身としては参考にさせていただくことがありました。 
「おつりのいのち」では、「おつりのいのちの有効利用を図ることにしよう」と前向きな発言。 5月2日の日付で終わっています。 1988年5月25日に亡くなられたことを知って「気力」って凄いなぁ~と、改めて感じました。 書名と著者名の筆の力強さを見て・・・🖌🖌🖌📿 現在2023年、当時(1988年)に比べて医療の世界も目覚ましい発展によって助かる命も増えて来ましたが、命の終わり方にも考えさせられる時代になりました。

 


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